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思い出の三毛猫ホームズ

赤川次郎さんの大人気シリーズである。

わたしはが赤川デビューしたのは10歳のとき。三毛猫シリーズのほかに、「三姉妹探偵団」や「幽霊シリーズ」などたくさん読んだ。

ついこないだまで「小学◯年生」を読んでたような子供が、三毛猫シリーズに触れたのは、10歳上の従姉妹の家であった。

いわゆる児童文学しか知らなかった私。

日本の「◯才推奨」の本にはもう飽きて、ドリトル先生シリーズも読破して、読みたい本はもう学校の図書室にはなかった。

従姉妹は、「推理小説はあんたにはまだ早い」となかなか貸してくれなかったけど、

頼んで頼んで、やっと貸してもらったのが「三毛猫ホームズの怪談」だった。

たしかに、推理トリックのところはよくわからなかったけど

キャラクターが立っていて、文体も読みやすかったので、すぐにハマった。

おこづかいでは、新品の文庫本は買えなかったので、

古本屋にいって1冊200円のを、一週間に一冊買うのが楽しみだった。

あのときは、気軽に買えないからこそ、のドキドキがあった。毎週毎週、大人に近づいていくようで。

40年近くあれからたってしまったが、いま読み返してもやはり面白い。

死者の学園祭、セーラー服と機関銃など、それぞれに思い出す光景や匂いがある。

とりわけ、わたしの国語力がついたのは、まさに三毛猫ホームズのおかげなのである。


しばらく離れてしまっていたが、またシリーズでそろえようかな。

本棚をまた買い足さなきゃなあ。


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