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「寂しさ」は何処から来るの? ー日本人と欧米人の違い

一人暮らしをしていると、夜にふと何とも言えない寂しさに襲われる。しかしだ「ウサギは寂しいと死んでしまう」が嘘のように、「寂しくて死んでしまう」ことは起こらない。さて、この「寂しさ」の正体は何だろうか?私が思うに、

比べることにより生じる
②人は社会的な生き物である
③自分で自分を満たせていない

この3つだ。①②は「そりゃそうだよね」と感じるだろう。個人的には③が大きなポイントと思う。

学生時代の恩師の話だが、若い頃寂しくて誰かに一緒にいて欲しくて、他人に貢いでいたそうだ。あ~分かる。現代人は他人との繋がりが希薄になってるから、寂しさを埋めるためにオタク活動したりするよね。
ちなみにその人がどう克服したかというと。

自分を理解してくれる人との出会い

これだったそうだ。とことん話して自分を理解してもらったら、「これで良いんだ」と満足した。自己承認とか自己の確立といったところだろうか。
欧米では夫婦主体の家族像で、子どもはまだ小さな頃から夜一人で寝るらしい。そして個人主義だ。「貴方は貴方、私は私。別の人間」との意識が強いし、「人は一人である」との思いを早い段階から持っているらしい。するとどうなるか。

その孤独感を共有し合う

この話を聞いて「なるほどな」と納得した。例えば日本人の学生が大学に進学した時。それまでの受け身のスタイルから、能動的に授業を組んで受けたり人間関係を築くのが上手くいかない人がいる。それまでの枠組みと違った生活に適応出来ないのだ。これは「みんな同じ」を基本とする団体主義的な考えから
、「人は一人である」との考え方に上手くシフト出来なかった場合に似ているのではなかろうか。
一人でいても寂しさを感じない人はいる。それは人間関係の煩わしさに疲れたからかもしれないし、忙しすぎてそんなことを感じる暇がないからかもしれない。しかし大抵の人は生きていると、いつかどこかで感じるものだろう。

どこかのデータで、60歳以上になると1/3の人は独身になるという。元々独身の人だけでなく、結婚後の離婚などがあるのだろう。結婚は必ずしも寂しさから逃れる手段ではないし、「1人より2人でいる時の方が寂しい」なんて言葉もあるくらいだ。そもそも結婚も精神的に自立していないと上手くいきにくい。そこでこれ、

③自分で自分を満たせていない

を克服する必要がある。自分はどういう人間か知り認めると、自己確立や肯定・自己の充実につながる。他人に過度に依存する必要がなくなる。人に理解・共感してもらう必要がなくなる。だって自分で解決できるから。

「1人でも満足、楽しい」

こう思えることが大事だ。随分前に、「日本は物質に満たされたからこれからは心の時代だ」との言葉を聞いた。超高齢化社会・低収入など心配はたくさんある。しかし社会保証がある以上、余程おかしなことにならなければ生きていける、と考える。資産運用やスキルアップも大事だが、少ないお金でも心身ともに充実した人生を送れる力が必要だ。

もちろん人と全く関わらないのは生活に影響が出るので、適度に関わりながら「心の充実」を目指したいと思う。間違っても寂しいからといって、詐欺に引っ掛かったり何かに大金を注ぎ込まないように気をつけたい。



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