れいかんたんてい さおり 1かん前編

1しょう さおり入学する

「キーンコーン」
がっこうのチャイムがなりました。
今日は、一年生をむかえる、入学しきです。
その日さおりは、かわいいワンピースをきて、お母さんとお父さんと、いっしょにがっこうへルンルンきぶんでむかっていました。
がっこうのたいいくかんには、イスがならべられていました。
さおりとお母さんとお父さんは、ならべられているイスの一つにすわりました。
こうちょう先生がはなしはじめます。
さおりは、こうちょう先生のことなんて、まったくかんがえていません。それより、たいいくかんのまどからみえるこうていのゆうぐのことをかんがえていました。
楽しそうだなって。やっと、にゅうがくしきがおわりました。あしたは、がっこうです。
みんな楽しみにしていました。
さおりも楽しみにしていました。けれど、トイレにいきたくなってきました。さおりは、大いそぎでトイレにむかいました。
後ろから三番めのトイレにはいろうとしています。ここは3かいのトイレです。
さおりは、一番めのトイレにだれかはいっていました。ですからノックします。
ふつうなら3かいノックするのに、さおりはさほどいそいでいたのか。2かいノックしました。
それからトイレをがめんするために、2かい右まわりしました。それをもういちど、くりかえして、すると、ドアがひらきました。
「もれるって!!」
さおりは、大いそぎで、トイレにはいりました。
でも出てきたのは、、、あれっ、しらない子です。
あっ。
「はなこさん!!」さおりはさけびました。
ぱっと、さおりはにげました。でも、はなこさんにつかまってしまったようです。

2しょう 花子さん・・・?

さおりは、目をつぶりました。でも、目をあけたら、そこはトイレ。
そとで花子さんはいいました。
「ちょっと、はやくして。わたしがはこんであげたんだからね。」
さおりはひとまずをトイレをすましてから、おどろきました。
まず、「だれっ?」です。そりゃみんな、おもうでしょう。あとは、「なに?」です。これもみんなおもうでしょう。
トイレからでると、いたのは花子さん!?
「はぁ、もうわかんないの!?あんたが、おどろきすぎて、トイレからでたから、おしっこがもれそうで、はこんだんだよ!トイレまで」
「そうだったの?」
「うんようだよ。」
「なんかみえる・・・」
さおりがいう、なんかとは、おばけぇー。
さおりは、れいかんにめざめたのでしょうか。
するとオバケがはなしはじめました。
「うーん、そうなんだ。」
「あのおばけも花子さんのともだちなのね!」
ほかのおばけとのおはなしがおわると、花子さんとのはなしがはじまります。
はなしていくうちなかがふかまります。
そしてなやみのそうだんがはじまりました。
「わたしのなやみは、きゅうしょくがすくないことなの。」
「わたしのときは、まずかったんだから。」
「でもさぁー、なんかおいしくて・・・」
「ふーん、そんなかんじだったんだ。」
さおりと花子さんのおしゃべりはつづきます。
二人とも楽しそうでした。
そして、やっと長いおしゃべりはおわりをむかえました。
「じゃあね!」
さおりは楽しそうにいいましたが、すこし、かなしそうでもありました。

3しょう 学校

さおりはわくわくしながら、学校へむかっていました。
花子さんとあえるからです。
校しゃの前には、人がずらりとならぶように、おしよせていました。
そこにさおりもいます。
花子さんはそのようすを、トイレのまどから見ていました。
「あんなにいそがなくていいのに・・・」
と花子さんは一人ごとをいっています。
やっと校しゃがあきました。みんなおしくらまんじゅうじょうたいです。
さおりは、つめつめにされていました。
花子さんは、わらっています。
「ケケケ。つめつめになってる。あはは・・・」
やぁーっと、さおりは、教しつへにげこみました。
朝のじゅんびをおわらせ、3かいのトイレへさおりは、いそいでいました。
花子さんもまっているにちがいありません。
すると花子さんがおでむかえ。さおりはうれしそうです。
花子さんもうれしそう。
朝の会がはじまるまでのわずかな時間でおしゃべりは、もりあがります。
朝の会の時間になりました。
さおりは、教室へいそいでいます。
「おっせ。おっせ。」
やっと教室へつきました。
ギリギリまにあったようです。
今日はさおりが日直でした。
みんなの前へでます。
「それではあいさつです。『おはようございます』」
『おはようございます。』
と教室のせいとから、あいさつがかえってきました。
とても元気な声でした。先生もニコニコわらっています。
「けんこうかんさつです。」
と、さおりがいいました。
だれも手をあげません。みんな元気なようです。
「それでは、先生のお話です!」
先生がうれしそうに、はなしはじめました。
「今日は体育があります、みんな元気にやりましょう!」
「はーい!」
そうして、一時間目の体育が終わりました。
そうゆうかんじで、二時間目も三時間目、そして四時間、それから、五時間目でかえりの会になりました。
「さようなら!」
と、さおりがいうと、クラスのぜいいんがたちました。
「みんななかよくかえりましょう!」
みんなが帰っていきます。
さおりは花子さんにもさようならをいってかえりました。

4しょう 友だちのかえでちゃん

じつはさおりにはかえでちゃんという、さいきょうの友だちがいます。
だから、たまに外であそぶのです。
でも、花子さんのことはかえでちゃんにもナイショ。
さおりはややこしくなりそうなので、花子さんのことはだれにもひみつにしていました。
さてと、お話にもどりましょう。
「かえでちゃーん!!」
さおりがかえでちゃんをよんでいます。
今日、あそびたいからです。
やっとかえでちゃんがふりむいてくれました。
「あ。かえでちゃん、今日あそぼ!」
「いいよ」
かえでちゃんの、せいかくがしりたいって?
それは、さおりとまったくのせいはんたい。
むだなことはしゃべらない、すこしクールな子です。
それにくらべてさおりはむだなことをガンガンはなす、そして、かえでちゃんのクールなところがおかしくなるくらい、クールじゃない、そういう子です。
そのせいで、かえでちゃんまで、おしゃべりになってしまいました。
今、さおりとかえでちゃんはあそんでいます。やっているのはまほうつかいごっこです。
あ、まほうつかいごっこをやめて、てそううらないをはじめました。
あるとラッキーなてそうとか、あいしょうがいいてそうとか。
とってもたのしそうです。そのとき、さおりはこっそりおもっていました。
花子さんのてそうをこんど、みてみようとおもっていました。
(へぇ~かえでちゃんは、こんなかんじかぁ。)
かえでちゃんの、てそうのけっかがいがいだったので、さおりはびっくりしました。
そうして、もう帰る時間になりました。
「じゃあね。」
(もうかえるのか・・・)
そして、つまらなそうな顔で、かえっていきます。
いえではお母さんがおいしそうなごはんをつくっていました。
おさかなもやいているようです。
さおりはそのにおいにつられて、ほくほく帰っていきました。

5しょう うんどう会

つぎの日さおりたちの学校は、うんどう会です。
だから、いつもよりさおりは早めにねます。
朝になりました。みんな楽しみにしているうんどう会です。
さおりは学校へいきました。
うんどう会がはじまりました。
花子さんは3かいのトイレからかんせん中。
「がんばれぇー、さおりの白ぐみ。さおりおそーい。」
そうです。さおりの走りはおそいのです。
とってもおそいのです。
だからとうぜんかけっこはビリでした。
つぎはつなひき。白ぐみの子たちはみぎがわをひっぱり、赤ぐみの子たちは、ひだりがわをひっぱります。けっかは赤ぐみのかち。
つぎはリレーです。けっかは白ぐみのかち。
つぎは玉入れ。
どんどんおてだまがあみの中に入っていきます。
先生がふえをならすと、おてだまをかぞえていきました。
けっかは白ぐみのかち。
そうしてすべてのかもくがおわりました。
白ぐみのかちです。
「やったぁー」
花子さんはクールなかんじですが、ばんざいしてよろこびました。

つづく


小学2年生の時の作品


中編はこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?