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題名 「語らう時間」

かけがえのない時
過ぎ去った日々に
出会った人達がいる。
緩やかな風を抜け
高らかに笑い合う声が
ゆっくりと通り過ぎる。
吹き荒れる風の中では
激励の言葉が飛び交い
そっと背を押しながら
かすかな温もりが
肌へと触れていく。
さまざまな
自身の生い立ちが
流れを見つめ
投げかける思いと
それを受けとめ
交わり共にする時間。
どんな記憶も
忘れることはなく
確かに存在する
通い合ったあの日が
今も変わらぬままに
時折思い出し
心から懐かしむ。

        紗羅

中学生の時
一緒に学校へ通っていた
友人を思い出す。

遊んでいた友人ではなく
クラスも一緒ではなかった。

その時はまだ知り合い程度で
家が近いこともあり

母親同士の何気ない会話の中
その流れから始まっていく。

通っていた学校は
自転車通学ではなく徒歩

学校までは
50分くらいある
長い道のり

人見知りの
単独行動が多い自分は

最初はぎこちなくなってしまい
辿々しい会話ばかりが続いたけど…

時が経つにつれて
さまざまなことを
話すようになり

良く笑うようにもなったし
冗談も言い合いながら

お互いを励まし合ったりもした。

そして、1年と数ヶ月の
楽しい月日は過ぎていく。

この期間も遊ぶことはなく
学校へ通う時間だけを共にする友人

自分の性格上
この距離感が心地良く感じていた。

このあと全てを書こうとすると
長くなってしまうので
省略してしまいますが

そのあと友人は
長い入院生活に入り
24歳の時に生涯を閉じます。

その時の自分は
深いため息と
溢れる涙

そして、学校へ向かう時の
交わす会話が浮かんでいました。

あの頃から
月日が経ち

今は時折思い出しては
昔へ戻るように
1人懐かしんでいます。

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