eastern youthは高田馬場に元旦

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 高校の友人Tと大みそかに二人で飲み会をした。東京に残っている人間が私達くらいしかいないからだ。彼の弟が年を跨ぐ瞬間に高田馬場のロータリーで騒いでいたという。そもそも彼に弟がいるとは知らなかったから会ってみたかったが、その日は会えなかった。

 年明けて元旦の夜、またもTに誘われて飲み会にいこうと高田馬場で待ち合わせていると、高校の友達の井口君や、(戸山公園で一度酒を飲んだことのある)スポ科の人と再開した。なんでもサークルの飲み会があるらしく、一緒に飲むことになった。元旦に飲み会で集まるサークルがあるかねぇ、と言ったら井口君は笑っていた。みなでロータリーで待機していると、どこからか聞いたことのあるような音楽が聞こえてきた。井口君がその曲を口ずさみながら、隣にいる見知らぬグループとその曲の話をし始めた。なんでもくるりの岸田繁の曲だというので、よく聞いてみるとeastern youthの夜明けの歌だった。「おれその曲知ってるよ!元の曲はeastern youthだよ!」そう私が言うと、隣のグループのスキンヘッドの中年男性が反応してきた。「おれもeastern youth好きだよ、いいよね。」言うかどうか迷ったが、私は意を決してその中年男性に言った。「あなたがきっかけでeastern youthを知りました」(正確には、あなたがきっかけで…とだけ発し後は目配せをしただけである)するとスキンヘッドの中年男性は「そうなのー」と答え笑っていた。「なので、いまこうやって話してるのも恐れ多いくらいです」わたしが言うと、中年男性は予想外の返事をしてきた。「今こうやって目を見て喋ってくれてるから言うけど、あなたのおじいちゃんの曲が俺は大好きだよ。あんなにシャウトする歌手も珍しいよ」「実はあんまり聞いたことがないんですけど、そんなこと言っていただけるならちゃんと聞いてみます」


…ここで目を覚ました。いい夢かに思われたが、一つ奇妙なことがあった。わたしが散々喋っていたスキンヘッドの中年男性は、どう考えてもeastern youthのボーカルの吉野寿なのである。なぜ私が夢の中でそのことに気づかなかったのかも不思議だが、eastern youth当人である吉野さんが他人事のように自分のバンドについて語っていたことが1番の謎である。なお、目覚めた直後は高熱で錯乱状態のときのような症状が身体全体にあった。19時40分〜21時30分の仮眠。


2020年10月28日 の 夢



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