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仕事でキャラクターを描く時に指摘されやすいポイント

幼稚園くらいから描くことは好きで、アニメっぽい絵を描いたのは小4くらいでしょうか。

そこからプロのアニメーターとして24時間体制で描きまくる日々を3年、映像系グラフィックデザイナーとして企画やキャラデザからCGアニメ制作までゴリゴリ作ること7年、プラス絵コンテやエフェクトで疲弊しながら同様のデザイン業を3年。

今はイラストレーター(色々作ってるけど・・・)と、仕事で絵を描く経験をそれなりに長いことやっているかなと思います。


今はインターネット上にイラスト指南してくれる環境がたくさんあります。学生時代にこういうの欲しかった。うらやましい・・・!

細かい技術的なことはそういった素敵サイトにおまかせするとして、
イラストで失敗しやすいポイントを知ってみると良い対策になるのでは?
と思いまとめてみました。

実際に私が言われて来た事から、逆に後輩に教えた事まで一通り書いています。

作風・絵柄や仕事にもよると思いますので参考までにご覧ください。


頭が絶壁になる

顔を描くのが楽しくて、ついそこに集中して頑張っているとやらかす失敗です。キレイに顔は描けているのに、よく見たら頭が凹んでいませんか?

私は仕事はじめた当初によく注意されました。

・横から見たときの耳の位置を覚えておくと凹みにくい

耳の位置はだいたい横から見た顔の中心に生えています。
顔の中心である目の高さの延長線上より少し下にある間隔です。

耳の生え際より後ろに、結構な大きさで頭があることがわかりますよね。

目と耳の間が意外と空いているのが分かり、耳に繋がるアゴのラインや、頭からのびる首のラインも描きやすくなってきます。

・どんな角度でも描けるようになるには頭部の中央ラインを引くこと
顔描くのは楽しいものの、どんな角度でも描けるようになるのは大変ですよね。


1番デコボコしていて髪の毛もあったりして複雑な部分なのでやっぱり難しいのです。顔や髪のデコボコを描く前に下書きの時点で中央ラインを引いておくと奥行きがわかりやすくなります。

単純な球体なら中央ラインも引きやすいですよね。
これをちょっと顔型にして色んな角度で練習すると慣れてきます。
難しいようなら立方体を描いて、その中に球体を描くのも一つの手です。

慣れないうちは「なんで絵描きはみんなこのライン描いてるんだろう?」と思いがちですが、絶壁頭や耳の誤配置を防ぐ効果があるんです。

一番目立つ顔ももちろん大事ですが、頭や耳まで気にして描くとキャラクターに説得力が増します。

手の大きさが違う

私もやりがちです。手の大きさ。
デジタルなら修正しやすいので下書きのうちに修正しちゃいます。

・顔と同じ大きさ

手は実はひらくと顔と同じくらいの大きさになります。

パッと見た印象で、手が小さく見えるのは指のスキマがあるから、手が大きく見えるようなら指が長く感じるからだと思います。

錯覚に騙されずに顔と同じくらいだと知って気をつけて描いていきます。

・握ったり角度変えたり顔から離れた時に起こりやすい

手は常に開いてる訳ではないので、握ったり別のポーズさせたり、単純に手を降ろしたり、顔より遠くに離した時にこの失敗は起こりやすいと感じています。

できればたくさん描いて慣れるほうが良いのでしょうけど・・・
手の甲や指の長さから大きさの確認をして対処していきます。

変なトコロで手を曲げてしまう

指の付け根で曲がっちゃっていませんか?
人間に生えてる手は、顔の次によく描き、よく見られるため、学校等でも指摘されやすいところです。

・手の表裏で曲がるところは違う!

自分の手で観察してみるとわかるのですが、図右のように手の甲側では、指の付け根より甲寄りに関節があり、そこで曲がります。

そして手の表裏で曲がる箇所が違うんですよね。
紙のような折り目が入る訳では無く、三角柱が入ったような部分がクッションになるように曲がっています。

難しい~でも、これを知ってるのと知らないのとでは描く時に全然違ってきます。

実際に出来ないポーズを描いてしまう

会社員時代にかなり言われました。

なんとなくカッコイイポーズ、キレイに見えるポーズなんだけど、何か気持ち悪いなぁ・・・と思ったらきっとこれです。

・自分で実際に同じポーズをして、写真や鏡で確認を
『何か気持ち悪いなぁ・・・』と気づけるのは、見る目がとても養われている証拠です!

実際同じポーズをやってみると「あっ、コレできないポーズだ・・・!」って自分で気づくことができます。

自分でポーズとって感覚で描ければ良いのですが、それができる人はそうそういません。
なので、鏡で見るか、写真を録るか、参考画像をじっくり見ながら描いていきます。見本を見ながら描くのはプロでも普通にやってることです。

誇張して表現する手法もありますので一概に言えませんが、誇張するにしても実際に出来る範囲を知っている基礎があるから美しく表現できるものだと思います。

襟元など服の奥まで描けていない

これは絵描き初心者に本っ当によくあります。
夢中で顔を描いて、他もたくさん描いて、疲れちゃってつい飛ばしがちなんでしょうか・・・

・少しでも服の奥行きまで考えてみる
服の奥行き、とは「筒状になってる部分はどこか」「布がどこに繋がっているのか」を数秒でもいいので考えてから描きます。

これも描いてあるのとないのとでは、ずいぶんキャラの説得力が変わってきます。

デフォルメされたキャラでも、ちょっとしたニュアンスで奥行きを表現しているものが多い気がします。

描いてないと気づいた人は面倒でも描いていくようにしてみて下さい。慣れてくるとレースなど複雑な服にも応用できます。

胴体と腕や足が繋がっていない

これも身に覚えが・・・汗
ファンタジー系の複雑な服装を描いていると起きやすい気がします。

夢中で描いていたのに、肩から手にかけてのラインを見てみると腕のつなぎ目が変になってたりするアレです。

・服や体で見えない部分も下書きで描いてみる
なぜか体が繋がっていない!?というのを防ぐには、下書きの段階で体を描くことです。

何も着用していない素体を下書きして、その後に服や小物を作画していきます。

見えない部分の体もどうなっているのかを描いてから服を着せると変になることは無くなっていきます。

ひざや太ももの曲がり方

人を描いてて「複雑だな!もうー!」ってなる場所BEST3に入りそうなのが、膝まわり。

ロボットみたいに硬くないので正座やあぐらをかくと肉に埋まって見えたり見えなかったりする部分が出てくるのです。

・座り方や動き方によって重なりが変わるので、見本を見るのが近道。
正座なら正座をしている人の写真など、描きたいポーズに近い写真や画像など見本を見て描くのがベストです。

自己流に頼らずに「ひざまわりは難しいもの・・・」と認識して資料を探して描くようにすると、パターンに慣れて描けるようになってきます。

これ、肩脇まわりもそうですね!絶対ややこしいBEST3に入ります。
自己流で描いてしまうとついつい失敗してしまう箇所です。

足が地面に着いていない

他を頑張るあまりに足はなぜかフニャフニャで宙に浮いてるかのよう・・・
専門学校入ったばかりの生徒さんにも結構多いです。

足、大事!

パッと見、少ない線でシンプルに見えがちだけど丁寧に描かないと美しく見えないのが足だと思っています(足フェチかしら?)

・足の底面がどうなってるのか考えて描く

足の立体難しいですよね。そのうえ靴まで履かれたらどうなっているやら大混乱。足の底面がどう地面に着いているのかを考えてみて下さい。

①底面と四角や台形で大まかな構造を下書き
②靴や靴下を履かせる
③必要な線だけ清書する

という描き順を飛ばさずに描いていくと地に着いた足が完成します。

あたりまえのことだけど難しい!!!!
ってホントに思いますが、地面に着く底面だけでも意識すると随分良くなっていきます。

これらを踏まえて・・・
上手くなるにはどうしたら良いのか?

身に覚えがあるものばかりでドキドキしますね。


他にも、肩だ・パースだ・バランスだとイラスト描く上で気にしなきゃいけないことが沢山あります。

でもこれで少し対処法もわかって説得力のあるキャラクターイラストに近づけるのではと思います。

これらの指摘されやすいドキドキポイントをおさえていくと、共通して上手くなるためにやっていることが見えてきます。

・下書きをしっかり描く

・資料など見本を見て描く

・筋肉やバランスの知識を付ける

これらはアニメやゲームの現場にいるプロの方でも常に気にしてやっていることです。

絵やイラストを描くことを何も知らない人はこういう工程を知らずに「簡単にすぐ描ける能力を持った人」だと思いがちなんですよね。

ド根性で沢山描くのも上手くなる手ではありますが、全部一気にやろうとすると精神的に疲れてしまうので、自分の苦手な部分を知ってひとつずつ潰していくのも近道です。


元記事:上手い人との違いは?仕事でイラストを描く時に指摘されやすい例


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さらえみ

フリーランスイラストレーター。自分で育てたWEBサイト(https://saraemi.com/ )から仕事を頂いています。 アニメーター3年→映像開発2Dデザイナー10年→2015年からフリーランス。 アニメタッチで企業向けキャラクターやアニメーション等を制作しています。

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