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建築物を見て歩く❶国立新美術館

慌ただしく過ごした年末年始の長期休暇。明けてすぐの三連休、カメラを片手に自分のペースで都内の建築物を見て歩きました。最初に選んだのは、魅力的な企画展の為、幾度となく足を運んだ国立新美術館。

冬晴れに映える見飽きることのない外観
冬の優しい光を纏うように受けて

人気のある企画展では、チケット売り場に並ぶ長蛇の列だけでなく、入館を待つ人々を誘導するスタッフなどが風景の一部となり、今回のような静かな空気感を纏った建物の外観写真を撮ることができませんでした。

エントランスを見上げて

人影まばらな館内での撮影は、誰に気兼ねをすることもなく構図を考え、撮影ができます。心の赴くまま、風景を切り取る作業を堪能しました。まさに独り占め状態です。

色数の少なさが静けさを演出
温かみを感じる素材と色と光

2007年から15年経った今も色褪せることのない佇まいの美しさと圧倒的な力強さ。
ゆっくりと歩みながら、カメラ越しに見えてきたのは、四季折々の光の色や分量で変わる建物が見せる表情の豊かさでした。

コンクリート・ガラス・木

お客様だけでなく、同僚からも聞かれることのない質問ですが「一番好きなインテリアは、何ですか?」と問われた時、思い浮かべるのは「静かな空間」「ノイズ(雑音)の存在を感じない部屋」です。
インテリアスタイルや色を切り口にするのではなく、そこに流れる空気感を主軸に大切に考えます。

影の表情も風景の一部
規則正しいリズム

国立新美術館には、ノイズとなる無駄なものが在りません。
色数を抑え、豊かに変化し続ける光と影が空間に静かに奥行きを重ねています。
私にとって理想のインテリア。

設計者の建築家黒川紀章から、デザインに必要なものは、目に見えるものだけでなく、心の奥深くで受け取る繊細な魂であることを学びました。

自然界に在る色は美しい

訪れるたびに新しい発見があります。

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