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はじめまして、寺子屋さらんです。

 長野市にある曹洞宗のお寺「栽松院(さいしょういん)」の寺子屋「さらん」です。2024年1月に正式にオープンいたしました。住職の妻が担当しております。
 坐禅の実践で大切にされている「調身・調息・調心(ちょうしん・ちょうそく・ちょうしん)」の教えを元に、『体とこころを調える』をテーマした講座を開催しています。
 

健康とは?

 わたしたちはみんな、「健康でいたい」と思いますよね。では、健康とはどんな状態のことを指すのでしょうか?

  • 体に病がないこと

  • 体のどこかに痛みがないこと

こんなふうに思われる方が多いのではないでしょうか。
「健」という字には、真っすぐに立つ人という意味があり、
「康」という字には、悩みがなく穏やかな心の状態、安らか、楽しい、という意味があります。真っすぐに立つ健やかな体と、穏やかな心が揃うことで初めて健康なんですね。

調身(健)

 まずは健やかな体づくり!わたしは闘病の経験から、体の病気を治すことや不調を改善することの大変さを感じると共に、根気よく向き合うことの大切さも実感しています。病院で現代医学を利用しながら、自分でも自分の体をケアすることができます。自分が自分の体と向き合い、調えようとすること自体がとても尊く、そして効果も出やすくなります。でも、体をケアするって、どうやるの?という方も多いですよね。そこで、寺子屋さらんでは、各分野の専門家をお呼びして、色々な方面から体を調える講座を開催しています。体験してみて、ご自分に合ったやり方を見つけてみてください!

調心(康)

 そして、健康のもう一つの要、健やかな心づくり。体ばかり調えても、心が荒れていてはなかなか健康に生活することは難しいですよね。曹洞宗の開祖、道元禅師が書かれた普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)の中に、

須らく回光返照の退歩を学すべし
(すべからく えこうへんしょうの たいほを がくすべし

という言葉があります。回向返照とは、目を内に向ける事。外にあるもの(環境や対人など)に目を向けて原因追及をするのではなく、心のはたらきを自分へ向けて内省へと転じることを意味します。「退歩」とは「退化」ではなく、物事の根本に立ち戻ること。自分の心に目を向け調えることで、自ずと外の環境も調ってきます。寺子屋さらんでは、自分に集中できる講座や内省の仕方を学ぶ仏教講座などを開催しています。まずは、ご興味のあるものからお気軽に体験してみていただけたらうれしいです。

調息

 体を調え、息を調えると、自然と心も調う。坐禅の教えではありますが、わたしたちの日常生活の中に禅の教えを取り入れることができます。仕事や家事や雑事、プレッシャーや後悔や不安などの心的ストレスに追われているとき、無意識に呼吸が浅くなることがあります。それは決してわるいことではなく自然な反応です。そんな状況を認め、受け入れつつ、息を調え直そうと気づくことがとても大切です。息は体と心をつなぐ道。体も心も息も、全体が調ってこそ初めて自然な「健康」という状態が生まれます。年を重ねるごとに、なかなか自然に健康でいることは難しくなってきます。長年働いてくれた体、がんばってきてくれた心に目を向け、自分を大切にしながら健康に暮らしていきたいですね。

各種講座について

 寺子屋さらんでは、「体を調える講座」と「心を調える講座」、合わせて12の講座を設けています。まずは「やってみたいな!」と思うものから体験してみてください。そこが健康への入り口。自分に目を向け学ぶことは、自分に帰る旅のようなもの。自然で何の抵抗もない健やかな身心と、穏やかな暮らしに近づけるよう、わたしや住職も皆さんといっしょに学んでいきたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。


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