骨折したのは、母ではなく私です。

母をデイサービスに送り出す時、母が庭の紅葉を見て
「きれいだねぇ。」と言いました。

私は、何となくその紅葉に近寄ろうと岩に乗り、そして滑って転んで思わずその岩に左手をついてしまったのです。

不幸中の幸いは、利き腕ではなかったことと頭や腰を打たなかったこと。

その時はさほど痛みは感じませんでしたが、動かすと手首に鈍い痛みが。
嫌な予感。

すぐに整形外科へ行くと、案の定骨折していました。
全治２〜３か月。
その半分はギプスの生活。

その日、デイサービスから帰ってきた母は、私の手を見るなり「どうしたの？転んだの？」と驚きました。

そりゃそうです。三角巾で腕を吊っているのですから。

ところがすぐに忘れてしまう為、その後も私と顔を合わせるたびに同じリアクション。

その度に答えるのが面倒なので、母と顔を合わせる時は三角巾を外します。
すると、私が骨折したことなど既に忘れています。

それにしても喫緊の課題は、母の洗髪。
片手でできるでしょうか・・・