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“働く女性”をテーマにした「SARA・LI・E(さらりえ)パッケージデザインコンペ」

みなさんこんにちは、日本初のおりものシート サラサーティ note編集部です。さて、今回は2023年2月1日(水)〜2月28日(火)に募集を行った「SARA・LI・E(さらりえ)パッケージデザインコンペ」の開催内容と結果についてご紹介します。

……と、その前に、そもそも、SARA・LI・E(さらりえ)って何?という方、いらっしゃいますよね。SARA・LI・E(さらりえ)は、サラサーティ コットン100の姉妹品として発売開始。働く日の女性を応援するというコンセプトのもとに生まれた製品です。
発売当時に少しタイムスリップしますと、2007年は内閣府の男女共同参画局において「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」が策定された年です。この頃の日本では「女性の社会進出の推進と仕事と生活の調和」が社会テーマのひとつだったのです。この時代の女性の声に耳を澄まし、生まれたのがSARA・LI・E(さらりえ)です。SARA・LI・E(さらりえ)最大の特徴は、サラっと感が長時間持続する、高機能おりものシートということ。忙しくて、こまめにおりものシートを取り替える時間がないという方に、仕事の時間もプライベートの時間も、快適に過ごしていただくことを目指し、発売いたしました。

前置きが長くなりましたが、このSARA・LI・E(さらりえ)が、なぜ、デザインコンペを開催しようと考えたのか。その背景をご紹介するとともに、受賞作、優秀作品の発表まで、ずずずいっと記事にいたします。長文になりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。それでは参りましょう!

ヨレにくい♪ いつもサラサラ♪
独自のシートで、「こまめにシートを取り替えられない」という女性をサポート。

SARA・LI・E(さらりえ)パッケージデザインコンペ、開催の背景

SARA・LI・E(さらりえ)ブランドチームでは、ここ数年、真剣に考えていたことがあります。それは『新型コロナウィルス』の感染拡大に伴った社会の変化です。不要不急の外出を避けるという意識の高まりとともに、一部の業界・業種は事業や仕事の転換を迫まれました。エッセンシャルワーカーの方々が、今までよりもさらに懸命に仕事をされる姿を目にすることも増えました。労働環境が激変していく中で、SARA・LI・E(さらりえ)のコンセプトである、働く日の女性をサポートする、という意味を、我々は改めて考えたのです。もちろん、これまでにない社会の変化に対して、いち製品ができることは限られているかもしれません。それでも、働く女性の方々に笑顔をお届けできることがしたいと願い、SARA・LI・E(さらりえ)パッケージデザインコンペを開催しました。

デザインコンペという形をとったのは、「巣ごもり」の日々が続く中で「サラサーティ=身近な日用品」が素敵なデザインに変われば、もしかしたら、気持ちを少し明るくしていただけるかもしれないと考えたからです。また、大変な環境の中で活躍されているエッセンシャルワーカーの方々で、SARA・LI・E(さらりえ)をご愛用いただいたみなさんに、製品の機能だけではなく、見た目でも気持ちを軽やかにしていただければと願いました。このような背景であれば、単にデザインリニューアルという形を取っても良かったのですが、イベントや展示などの減少に伴い「デザイン」や「アート」の分野で活躍されていた方々の中には、カンバスを失った方もいらっしゃると伺いましたので、コンペという形式を選びました。

SARA・LI・E(さらりえ)パッケージデザインコンペの概要

ここからはコンペの概要について記します。長く厳しい選考がどのようなものだったかをご理解いただいた上で、作品をご覧いただければと思います。

▼デザイン応募
「デザインテンプレート」をベースに、パッケージの原寸サイズで表面、裏面、個包装のデザインを制作いただきました。

▼一次選考
マーケティング担当者及びデザイナーによる選考。3作品に絞り込みました。

評価基準は
独創性:オリジナリティが反映された独自のデザインか。
芸術性:作品として美しさ、芸術性を感じられるデザインか。
実現性:商品パッケージとして現実的なデザインか。

▼ユーザー投票
選ばれた3作品についてTwitterを通じて、ユーザーによる一般投票を行いました。

サラサーティ公式Twitter ユーザーによる一般投票

▼最終選考
ユーザー投票の結果を踏まえ、プロダクトの責任者が最優秀作品を選定しました。

▼最優秀作品
優勝賞金33万円贈呈(ーティをもじって33万円としました。)
数量限定パッケージとして2023年6月下旬に販売開始。
特設サイト上で「最優秀作品」ほか「優秀作品」を公開しました。

それでは、いよいよコンペの結果を発表します。


結果発表!

毎日頑張る、女性へのエールを込めた作品を募集した結果、245件にもおよぶご応募をいただきました。その中から最優秀作品1作品、優秀作品2作品を選出いたしました。


最優秀作品|サンノニさん(グラフィックデザイナー)

作者:サンノニさん(グラフィックデザイナー)

<審査員コメント>
今のさらりえの特徴である、シンプルさを活かしながらも、6本のラインは温かみのある色で、親しみやすく手に取りやすいデザインでした。
シンプルでかっこいい一面もありつつ、日々の忙しさをふと忘れることができそうな温かみのある色の組合せは、店頭で見てもとても目を引くデザインだと感じます。個包装も洗練されたデザインで、つい持ち運びたくなるデザインでした。

<受賞者コメント>
働く女性に向けてということで、持ち歩いたりデスクに置いておいても恥ずかしくないようなスタイリッシュなデザインにしました。また、6本の色の違う線はさらりえの6つの特徴と多様性をイメージしています。
実は今回、妻に後押しされて応募しました。男性の私でも、デザインの力で女性の毎日を少しでも手助けできたらと思います。


優秀作品|ken.kさん(会社員) yuko maegawaさん 

(左)作者:ken.kさん(会社員)/  (右) 作者:yuko maegawaさん(デザイナー)

<審査員コメント>
(左)作者:ken.kさん(会社員)の作品
清潔感と華やかさのバランスがよく、明るい色味で、パッケージを見ると気分が晴れそうなデザインだと感じました。また、個包装は、外装に比べシンプルで、そのギャップにも魅了されました。

(右) 作者:yuko maegawaさん(デザイナー)の作品
色合いが優しく、お家に置いていてもインテリアの一部として馴染みやすいデザインでした。発売時期が夏になるので、涼しげなデザインで且つ、外装も、個包装もニュアンス調のデザインで、現行品のさらりえにはない特徴に魅力を感じました。

<作者コメント>
(左)作者:ken.kさん(会社員)
1日中つけていても、さらりとした優しさに包まれるようなふんわりとした色味にこだわりました。布がはためいているようなデザインは、流れる時間をイメージしています。どんな毎日にもそっと寄り添うことができる、そんな存在になれるようデザインしました。

(右) 作者:yuko maegawaさん(デザイナー)
手に取りやすく透明なビニール袋に入っていても恥ずかしくない、清潔感と爽やかさを大切にデザインしました。また、家に置いておいてもおしゃれに見えるように心がけました。水彩の軽やかなタッチから汗ばむ季節でも、さらっと快適に過ごせそうな印象を持っていただけるとうれしいです。

note編集部よりコメント

もともとSARA・LI・E(さらりえ)のパッケージは、おりものシートのパッケージとしては斬新な、黒と白のスタイリッシュなデザインを採用し、化粧ポーチにそのまま入れてもおしゃれな個包装デザインを意識していました。
最優秀作品に選ばれたサンノニさんの作品は、その雰囲気を感じさせつつも、多様性といった現在社会を映すデザインに仕上げられていた点に共感しました。
驚いたのは、奥様の後押しを受けてデザインコンペに参加してくださったということです。「SARA・LI・E(さらりえ)」は、より進む女性の社会進出や生き方の多様性に寄り添い続け、いつでも頑張る女性を応援しています。そのためには性別を超えた理解や協力、意見の発散が必要だと考えていました。おりものという女性特有の生理現象を扱う商品のパッケージデザインについて、夫婦で会話がなされ、男性が積極的に参加してくださったことは大変嬉しいことでした。ご参加いただき誠にありがとうございました。

優秀作品に輝いた作品は、これまでのSARA・LI・E(さらりえ)にない印象を表現してくださったので、目から鱗というか、大変、大きな刺激と学びをいただきました。本当にありがとうございました。


おりものシートとパッケージデザイン

さて、ここからは少し角度を変えて、おりものシートとパッケージデザインについてお話しいたします。

ドラッグストアの棚には、いろんなパッケージデザインのおりものシートが並んでいます。どのメーカさんも『消費者の目に止まって欲しい』『手に取ってもらいたい』『買っていただきたい』という思いから、デザインによるコミュニケーション戦略を練って制作されています。サラサーティも例外ではありません。例えば、サラサーティの発売当初のパッケージデザインは、ふちにカーブを描いた8の字型、バイオリンのような形をしたビヨロン型の商品イラストを差し込み、商品名の上に「おりもの専用シート いつもサラッと!」というキャッチコピーを載せていました。当時おりものシートは、まだ日本にはありませんでしたので、どんな商品なのか一目でわかることを大切にしたのです。

88年発売当時のサラサーティ パッケージデザイン

その後、おりものシートの普及と時代の流れに伴い、サラサーティのデザインは変わって行きました。一番、分かりやすい例は、サラサーティ コットン100です。ナチュラルなものを好む女性の声に応えるために、業界に先駆けてコットン100%の商品を開発しました。コットン素材の特徴ともいえる『カブレにくさ』を、より早く伝えるために、「カブレにくく コットン100%の肌ざわり」というキャッチコピーを全面に押し出し、周りにコットンの花を置いたデザインにしました。サラサーティコットン100は大ヒット!以降、各メーカーさんもコットン100%のおりものシートをリリースされました。コットン素材の商品が一般化されたことに伴い、言葉で説明するよりも、コットンのイメージを大きく見せる方が、わかりやすく伝わるようになっていきました。そのため、コットンの花を前面に出したパッケージデザインにリニューアルを行いました。

(左)発売当時の『コットン100』/(右)現在の『コットン100』

サラサーティにとって、デザインは時代の写し鏡のようなものかもしれません。女性を取り巻く社会環境に合わせて、パッケージは変わります。新しい機能を備えた商品も生まれます。それは、商品をデザインしているという言い方もできると思っています。ただ、ずっと変わらないのは、おりもので悩む女性のお役に立ちたいということ。この考えが根底にあるからこそ、社会の変化に敏感であろうと心がけ、いつの時代でも、女性のココロとカラダの快適を支えられるブランドでありたいと考えています。

編集後記

小林製薬といえば商品名とパッケージ。そう思われている方も少なくないのではないでしょうか。サラサーティの商品名の由来は「「さらさら」が30日(サーティ 毎日続いてほしい)」という思いを込めたもの。小林製薬らしいネーミングと言えますね。ちなみに商品名を決める際には、担当者が数百にも及ぶネーミング案を考えて、みんなでディスカッションして決めています。

さて、今回も長ーいnoteとなりましたが、みなさまいかがでしたでしょうか。よろしければ、コメント欄に感想をお寄せください。おりものについて、「こんなことが知りたい!」といったご意見も大歓迎です。編集部一同、お待ちしております。長文お付き合いくださりありがとうございました。

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