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達観娘の真実

先日の夫との話し合い(?)に、オブザーバーとして参加した達観娘についての真実の記録。

※ 初めましての方に向けて、達観娘の達観っぷりが登場する記事をまとめました。

今回、我々夫婦(達観娘からみたら両親)の無様な別居劇について、度々、冷静かつ非常に真っ当な意見をしてくれているハタチの娘

夫からの話し合いの申し出についても、用意周到。

「言いたいことを言ってやらなくては!」
と意気込んでいた娘であったが……

当日、彼女の真実の姿を垣間見てしまった。

強気の裏側

夫と対峙したのは、実際には40分足らずの時間。

しかし、その日、何時にやってくるのか、具体的に明示してもらえず、私と娘は午前中から気を張り、奴の襲来を待っていた。

やたらとトイレに行く私と娘。

緊張していた。落ち着かなかった。

そのうち、娘はリビングで猫たちとゴロゴロし始めた。

そんな彼女を見て「余裕ねー」って思ってた。
(本当は違ったのだと、後から知る)

いざ、夫が襲来。

自己中全開の夫。
まったく議論にならない、なんとも不毛な40分を過ごしたのち、夫が立ち上がり部屋を出た。

表に停めた夫のクルマが完全に居なくなったのを確認して、私と娘は一気に緊張がほぐれた。

フーッと大きく一息ついた後、2人とも、思い思いのだらしの無いリラックスした体勢になり、女子トーク炸裂。

自己中極まりない夫の言い分について、それぞれの感想をあーだこーだ言い合っていると、またトイレに立つ娘。

ちょっと長めのトイレから出てきて一言

「あー、お腹痛かったー。すっごい下痢。父が来る直前、吐くかと思うほど気分悪かったんだよねー」

「もう、よくわかんないけど、超緊張したよ」

「なんで私がこんなにドキドキしなきゃいけないの?ってくらい緊張したよ」


おお、達観娘よ。

あなたも普通のハタチの無垢で幼い少女だったのね。
普通に不安だったよね。怖かったよね。

私から見ると、常に冷静だし、強気な姿勢で、弱気な私を支えていてくれた娘。

そんな彼女でも、さすがに両親の修羅場になるかもしれない話し合いが執り行われるとなると、尋常じゃない不安と緊張だったのだろう

トイレから出てきて、お腹をさすりながら気持ちを吐露した彼女のことを、私はたまらなく愛おしく感じ、感謝と、申し訳ない気持ちが一気にこみ上げてきて、むぎゅーっと力一杯抱きしめた。

ありがとうって。ごめんねって。

「いーよ、いーよ。母の方が死にそうな顔してたし」

ああ、本当にありがとう。(しつこいくらいのハグ)

そのあと、彼女から
「でも、母もさ、もうちょっと・・・」
と、ダメ出しをくらい、チキン認定につながるお説教があったのは言うまでもない・・・

彼女も本当に複雑な心の内なんだろう。

本当なら体験しなくて良いはずの気苦労を強いている。

私では彼女の心の内は計り知れない。

121日前、勝手に家を出て行き、そのまま勝手気ままに暮らしている夫は、娘のこの真実の姿を知る由もないだろう。

夫は、娘の気持ちを少しでも考えたことがあるのだろうか。

一度でも、立ち止まって、娘のことを考慮したことがあったのだろうか。

今回の一方的な離婚宣告、自己中別居がもたらした娘への影響を、少しでも鑑みたことがあったのだろうか。

私たち夫婦は、彼女の両親としてどうなのか。

恥じるべき。反省するべき。悔いるべき。
きちんと親としての在り方を考えるべき。

いくら成人したとはいえ、いつまでも娘であり、私と夫は彼女の親。

もう、父親として、母親として、私たち夫婦が向き合うことは無いのだろうか。

達観娘に助けられながら、ここまで来られた私。

母を一番に気にかけてくれ、慕い、励まし、生きる活力を与えてくれる娘。

頼もしい娘だが、時にはか弱く、まだ子どもらしい一面も見せてくれる。

いつでも、いつまでも、貴女を包み込めるような母でありたい。

母、強くなるから!
ちゃんと、逃げずに立ち向かうから!頑張るから!負けないから!

(いつも頼りなくて、危なっかしくてごめんね)

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