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コミュニティにおける心理的安全性の確保が先か、自己開示が先か

久しぶりのnote投稿、そして久しぶりの自分のPodcast更新です。


実は2月に収録させていただいていたEP17!まさかの5月公開になるとは…ゲスト出演いただいた斎藤さんにはただただ申し訳ない…本当に本当に遅くなり申し訳ございません!そしてご出演いただき、ありがとうございます><

EP17のゲストにはPeer Radio代表取締役CEO斎藤 雅史さんをお迎えしました。視聴はこちらから🎧

招待制の音声サービスでありながら、何より優しいコミュニティであることを重視。分かりやすく言うと、クラブハウスのように友人の招待合戦を促すための招待制ではなく、優しさを大切にしてくれる方が安心して本音を語れる場を保持するために招待制にしています。利用希望のユーザーは運営側に連絡すると、コンセプトを理解した上で招待コードを受け取ることができます。

クラブハウスで賑わっていたころに収録を実施したのですが、気付けば個人的にはもうすっかりクラブハウス熱は冷めてしまいましたw(熱しやすく冷めやすい)

とは言え周囲ではまだまだ活用されている方もいますし、先日は日本人で唯一、Clubhouseアクセラレータ「Creator First Program」ファイナリストに選出された、和菓子D2C「MISAKY.TOKYO」代表の三木アリッサさんがニュースに取り上げられていましたね。
参照:https://news.nicovideo.jp/watch/nw9305516

EP17で斎藤さんにお話いただいた、本音を語れる招待制の音声SNS「Peer Radio」に込めた優しいコミュニティへの願いを聞きながら心理的安全性の確保について考えていました。

4月頃から心理的安全性アンバサダー認定ワークショップに参加しています。それもあってふと思ったのが、コミュニティにおいて心理的安全性の確保はもちろん重要だと思うんですが、問題がコミュニティではなく個人にある場合も当然あるよね、と思うわけです。

パターンA「心理的安全性が確保されていないコミュニティに属している状態」

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この場合は、1人に限らず複数人が同様に「心理的安全性が確保されたコミュニティじゃない」と認識しているパターンです。言いたいことが言えない、しんどい時にしんどいと言えない場と言うのは、どんどん精神的に人を追い込んでいきます。

パターンB「コミュニティに問題はないが自己開示ができない状態」

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パターンBでは、心理的安全性の確保に努めようとする仲間がいて、コミュニティとしては心理的安全性が確保されているように見えるが、自分自身が自己開示できなくて苦しい状態です。

まずはパターンAから見ていきます。ここで厄介なのは、第三者から見れば「そんなところ辞めたら」とか「それは環境がひどいよね」とか言える状態だと思うんですが、当事者はそんな風に思えなくなるんですよね。

「できない自分が駄目なんだ」「ここで弱音を吐くなんてしてはいけないんだ」「出来ている人もいるのに自分だけできないのは自分が弱いだけなんだ」と、知らず知らずのうちに自分自身を攻撃するようになります

ここでどんなに「あなたは悪くないよ」とか「そんなに頑張らなくてもいいんだよ」とか「しんどい時はしんどいって言ってもいんだよ」と言われても、ちっとも響かないんですよね。だって、根底に「こんなことも乗り越えられない自分は駄目な奴に違いない」という擦り込みが、それはそれは根深く出来ているから

井の中の蛙大海を知らずとはまさにこのことで、冷静に考えればその1つの場所で上手くいかなかったとしても、日本、そして世界に目を向けてみたら本当に本当に小さい枠の中で生きていることに気付いて、「なんだ、ここでダメなら自分らしくいられる場所を探せばいいだけなんだ」と切り替えられるんですが、そうなるためにはまずダメな自分を認めてあげないことには前に進めないんですよね

お気付きと思いますが、これは実体験で昔から「なんとなく出来る気がする」という根拠のない自信を持ち合わせて生きてきた私は、出来ない自分とか上手くいかない自分を認めることができなくて随分苦しみました。だって、ドラマや映画で見る主人公は困難がってどんなにどん底に落ちても必ず復活していたから、自分も復活できるはず、しなければならないと勝手に自分に呪いをかけていたんです。

結果、周りにも迷惑をかけたし心配もかけました(当時のメンバーにはまだ会う勇気がないです笑)。正直、二度とあんな苦しみは味わいたくないので社会復帰には時間がかかったし、不思議なことに当時の記憶はほとんどないんです。多分、抹消したんでしょうね笑

それでも有難いことに次の職場で仲間に恵まれて、長い長い夏休みとも言うべき期間を経て、誰かのために働きたいと思えるようになりました。また母親が、「どこにいても頑張ってるのは分かるし本当に駄目になったら実家に帰ってくればいい」と、最後の砦を要してくれたことでものすごく気持ちが楽になりました。

それからまたチャレンジすることが怖くなくなって、「駄目なら実家に帰ればいいだけなんだから」と、帰れる場所があることでどんどん大胆になってる気がします。他人から見たら単なる逃げ癖なのかもしれないけど、頑張れる自分がいることも、頑張り過ぎるとダメになる自分がいることもどっちも認められたから、誰かに頼ることを覚えたんだと思います。

長くなりましたが話を一旦戻してパターンBです。

パターンBはいわゆる心理的安全性が高いのにも関わらず、個人が安全性を感じていないパターンです。当然、心理的安全性と一言に言っても感じ方は人それぞれなので、どんな状態だから完璧に安全とは言い切れないのですが、ここではひとまず半数以上の人が否定されない、言いたいことが言える環境だと認識しているコミュニティだと想像してください(半数が思えばいいのかとか色々気になる点はあるんですが、今回の論点はそこじゃないので一旦置いておきます)。

結論から先に言うと、どんなに心理的安全性を高く保とうとメンバーが努力しても、結局は個人個人が自己開示できないと最大のパフォーマンスは発揮できないと思うんです

どういうこと言うと、過去を振り返るとまさに私がその状態だったのですが、以前は自分のことを話すことが極点に苦手でした。基本は聞き役で自分のことは自分でやる、というタイプ。恋愛相談も就職の相談も転職の相談も、友人や親にでさえしたことがありませんでした。当時は「自分は頑固だから人に意見を聞いても結局は自分で決めないと気が済まないから」ぐいらにしか思っていなかったんですが、これも仲間に恵まれましてそんな私を知ってかしらずかズカズカと心をこじ開けてくれたんですね笑

結これが意外に心地よくて、気付けばどんどん自己開示してそれまでだれにも言えなかったことも自分から話すようになっていました。結果的に職場はとっくに変わってみんなバラバラな場所にいるけど、今でもその時のメンバーとは2日に1回は連絡取るぐらい頻繁にやり取りを続けています。それもゆるーくゆるーく。LINEが既読になっても返信なくても誰も気にしない。ただ連絡したいからする、それだけのゆるーい繋がりがここ数年ずっと続いています。

そんな自己開示元年から10年ぐらい経って、これは昨年の話。ある時、職場の友人と話していて転職相談などは人に相談できないタイプと伝えたところ、衝撃を受けたのが「あー意外とあなたってプライドが高いんだね」という一言でした。

そんなに付き合いが長いわけじゃない友人にあっさり言われて、咄嗟に「いや、なんか人に言うと叶わない気がして…」と訳の分からない言い訳をしていたんですが、内心は面と向かって図星のことを言われて動揺を隠せなかったんだと思います。改めて認識してなかった「プライドの高い自分」と向き合ってみた時、「それって人を信用してなってことでは?信頼される人間になりたいと思ってる割に他者のことを信用しないってどんだけ上から目線なんだ私」とそれこそ雷に打たれるぐらいの衝撃を受けました。

個人的に、他者を変えることはできないと思っている人間なので、どんな状況や環境も自分が変わるしかない、他者が変わることを期待しないと思って生きてきました。ただ、それと相手を信用するしないは別問題で、目の前の仲間に対してものすごく失礼なことをしていたんだと気付きました

何が言いたいかと言うと、心理的安全性が確保されたコミュニティは確かに大切だし必要だと思うけど、それ以前にそこに参加する1人1人が仲間を信頼して自己開示できなければコミュニティは最大限の効果を発揮できない、ということです。

私も特に20代は人に頼ることが本当に苦手でした。それこそプライドが高くて失敗や上手くいかない自分を開示することが嫌で、なんとしてみせる!と自分で全てを抱え込んでどうにもなくなってから最後の最後にヘルプを上げて周りに迷惑をかけたこともありました。

ただそれって自分を守っているだけで、仕事で言えば失敗せずにプロジェクトを完遂させることが目的になっていて、その先にあるそのプロジェクトが完遂されることで誰にどうなっていて欲しいのかという本当の目的が見えなくなっていたんですね。

確かに今でも失敗の共有は怖いけど、自分は完璧な人間じゃないし器用な人間でもありません。それを認めることは自分を卑下することになると思ってたけどそうではなく、得意なことと不得意なことを明確にしてチームでゴールを目指すための最善策を打ち出せる術として、とても大切なことなんだと今では思っています。

いま宮崎に拠点を移して久しぶりに朝から夕方までオフィスでメンバーと働くという時間を過ごす中で、ものすごく恵まれている環境にいるんだと日々感じています。普通、こんなに上司に「できない」って素直に言えないよな、とかメンバーに「しんどい」って言えないよな、とか。人に頼ることの味を占めないように自分自身も磨き続けないと甘え癖がつきそうなくらい笑

もちろん全てが順調!悩みなんて何もない!不安も1個もない!わけではないけど、だからこそ成長もできるぬるま湯ではないことへの安心感もあります(ドMなのかな笑)。

もし今の状況に苦しんでいる人がいたら、周りに頼ることも大切なんだよ、頼ることは逃げることではなくて相手への信頼を示すことにもなるんだよ、と伝えたいなと思います。

と言うわけで、ほぼ現実逃避の様に書き始めたこのnote。週明け〆切の別の原稿があるのでそろそろ仕事をしようと思います(やばいよ、もう夕方だよw)。

また赴くままに更新していきたいと思います~

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