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超回顧録!ファミマガ 1985年12月号 ファミマガらしさが満載になる! クリスマス特大号

『ファミマガ』をはじめとする「児童誌」の表紙の特徴といえば、蛍光ピンク(DIC584)と赤、黄色、緑、青、紫、そして白・黒といった原色の組み合わせでありますが、年末年始などはそれに加えて金、銀の特色が加わってきます。蛍光ピンクは金赤(M100+Y100)やオレンジの補色、イラストや写真ですと肌色の補色によく使われますので(補色を使うことで、CMYKインクを重ねて印刷するだけの際に起こる、色の濁り=暗くなるを抑えます)、現在でもよく使われておりますが、金銀は最近あまり見かけなくなったような気がします。

今回紹介する1985年12月号の『ファミマガ』は、初の「銀」の特色を使った表紙の号であります。実際に使われているインクは、CMYK+蛍光ピンク+銀(DIC621)の6色。特色が使用できる通常の印刷機の性能をフルに使った形です。

全面銀色の表紙。蛍光ピンクをそのまま使っている箇所も多々ある。

さて、この12月号あたりから、じょじょにスタッフが増えていきます。企画当初は増刊号扱いの不定期誌、そこから月刊誌へと企画が変わりつつも、あくまで主軸は『テクノポリス』で、『ファミマガ』はその姉妹紙扱いだったところから、実際の売上等を鑑みて、完全に独立した編集部へと移行したことがここから読み取れます。創刊当初のスタッフの中には就職を控えた大学生の方もおり、新スタッフの補充が急務でもありました。

12月号の目次。ゲームタイトルの面積がかなり増えているのがわかります。

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黎明期のゲーム専門誌の編集部の様子や、編集者・ライターとしてのお仕事のことがわかるだけでなく、1980-90年代のコンシューマゲーム業界のことも楽しめます。

超回顧録!ファミマガ

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『ファミリーコンピュータMagazine』2代目編集長のさあにん@山本直人が、『ファミマガ』のバックナンバーを手に取りながら、1冊1冊当時…

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