Grade 9: Winter Break - Caught in Between Part 2
「こんばんは」
Iちゃんと複雑に絡まり始めた現状を説明している中、Hageが話しかけてきた。
昨晩なにもなかったかのように、いつもの適当なノリで会話をする。
急に「本題」に戻された。
Hageの求める「ブランコ」は私がHageに大きく振れ動くことでEくんを選択する動きではない。
私の中では「彼氏」こそが優先されるべき人で、Eくんが大切なのは前提だった。そうだったと思いたい。
だから、Hageが迷ってるのもFちゃんが大前提にいて私が2番目にひょっこりしてるだけなのかと思っていた。
.…ただ、なんであれ揺れ動いていたのは事実で、そんな自分を今でも悔やむのが現実。
HageとのMSNでも、Eくんのニックネームについても触れた。「そうなんや」とHageの反応は薄かった。
まぁ、Hageの心情を考えるとそうなるだろうな。
すぐにまたどんどんお前に傾いて行ってる〜〜〜と嘆かれた。
私の気持ちは置いてけぼり。
私は「傾いてきた〜」を連呼するHageに対して、少しでも冷静になって欲しくてFちゃんのことを話題にした。
FちゃんとHageは今どう言う感じなの?そう聞くと彼からピコン、ピコン、と続けて返事が来た。
だめだ。完全にこいつは気持ちを固めてきてる。
正直、もう「怖い」「どうしたらいいかわからない」の極限まで来てたと思う。
会って気持ちを見極める前に決意をされても困るし、このまま流されてしまうのも怖くて今もなお並行して続いているIちゃんとの会話で出てきた忠告通り、Hageに「でもそれ(一緒にいて楽しい感情とか)もいざ付き合ったら思ってたのと違かった〜ってなるかもよ?」と伝えた。
どうしても今は、ブレーキをかけて欲しかった。
この先どうなるかわからなくて怖くて、悩んでしまう自分が嫌で、Eくんに離せないことが嫌で、悩んで、苦しくて、Eくんとも別れHageともただの友達のまま、いっそ何もなかったことにしたほうがいいのかとやっぱり思えてきた。私は誰とも近づかない方がみんな幸せなのでは。
ただ、Hageから返ってきた返答はこうだった。
私が結論を出すのをかなり期待されている。
そう感じた。実際、そうせざるを得ないところまで来てる。
私は本気で思ってはないくせに4人で会ってみることを提案した。
本当にHageといるほうが楽しいのか、Hageは私といる方が楽しいのかを見極めて欲しかったんだと思う。
Eくんの気持ちを考える余裕もなくぐいぐい逃げ道がない方向へHageからのアプローチで押され、私は悔しくも悩んでしまう。
もしかしたらまだこの時はほんの少しだけ、こう言った会話が出来るのを楽しんでたところもあったのかもしれない。
Hageはオフラインにならないといけなくなり、この後すぐにいなくなった。
だけど、また後で電話させて欲しいと言われた。
お母さんに怒られたのもあって短めに済ましてねっと一言添えて承諾した。
15歳だったSarry、「やだ、だるい」って断っていいんだよ。決定権を持っているのはあなたなのだから。
Iちゃんとの会話によると、速攻でSMSが携帯に届いたらしい。
もう、本当に逃げ道がない。
じりじりと「未来」が近づいてくるのが聞こえる。このまま突き落とされるだけかもしれない。
Hageからのプレッシャーに私はEくんへの疑念がどんどん具体的になってしまった。感情が暴走する。
15歳だったSarryへ
この先、何十年経ってもこの時期が1番人生でしんどかったと思う出来事に発展します。
最終的にHageをひどく責めることになるけどこうやって見返すと自分にも落ち度はあったね。
悩んだり、迷うことがあるのは仕方ないよ。
だけど直感で、「間違ってる」と思ったら断ることも手段の一つ。嫌なことは嫌。できないことはできない。
ちゃんと伝えても大丈夫なんだよ。
これから先、辛いけどあなたは乗り越えるよ。時間はかかるけど。
明日はHageと会う。
※訂正: 明後日
学校の最寄りのショッピングセンターで。そして、繁華街に向かう。人目を気にしながら。
「未来」まであと2日
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