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開発コンサルタントのお話し(実務編・前編)

皆様こんばんは。副代表の川崎です。
ベトナムでは先日旧正月を迎え、年始の挨拶を大体終えたところで、街中はいつもの雰囲気に戻ってきました。
ところどころにお正月飾りが残っているのはご愛敬ですかね。
同時にもう気温は20度の後半に達する日もあるくらいで、ぬるい感じです。近頃は連日の雨で霧がかってじとっとした世界になっています。

さて、今日はゆるふわブログのバトンが回ってきたタイミングではありましたが、ちょっと間が空いてしまった「開発コンサルタントのお話」の続きを国際協力キャリアの枠で書きたいと思います。

これまで2回に分けてキャリア編(前編後編)を書いてきましたが、今回は実務編として、開発コンサルタントがどう仕事を受注し、実施し、納めるかというのをイメージできるような内容をまとめてみようと思っています。
また、それが開発コンサルタントを目指す方にとって、就職・転職活動や企業研究のヒントに少しでもなれば嬉しいなと思っています。

毎度のお断りですが、これは筆者の個人の経験と知見に基づくものですので、その点ご理解とご承知おきください。

それでは、実務編・前編です。
後編公開しましたので、有料記事といたしました)

(トップの写真は、ODAであることを示す日章旗ステッカーの貼られた無償資金協力で供与された資器材。”From the People of Japan"と書かれていて、顔の見える援助、を表しています)

1.まずは案件を探そう

医療案件であれば、病院の集中治療室や手術室の中にまで入り込んで課題やニーズを事細かに調べに行きます。

1)案件情報はここにある

前回も書きましたが、開発コンサルタントが主に従事する仕事は、日本においてはJICAが発注する仕事になると思います。もちろん、開発コンサルタント企業が、JICA以外が発注する仕事を受けることも沢山あります。日本の官庁や国際機関、相手国政府の直接発注や、日本や相手国の民間企業(商社とか)などです。
広げればきりがないのですが、恐らくこれを読んでいただいてる方の多くがご関心があるのは国際協力系のお仕事だと思いますので、今日のお話はJICA事業をベースに整理しようと思います。

JICA発注の仕事は、それ自体も種類は沢山あります。コンサルタントを募集するものだけでなく、物品の調達(メーカーや商社が参加する)や工事の発注(ゼネコンとかが参加する)、サービスの発注(例えば旅行代理店の募集とか、翻訳会社の募集など)など、それらを実施出来る事業者を募集するための情報はこちらのサイトに掲載され、そこを見てその仕事をやりたい/やれると思った企業が、選定のルール・手順に則って、JICAに対して金額を提示したり、プロポーザルを出したりするわけです。

その中で、主にコンサルタントが受ける仕事は「コンサルタント等契約」と呼ばれるものになり、様々な国、多様なセクターにおいて、期間や予算、アウトプットもバラエティに富んだ業務があります。

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