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「立て」日記|小野寺

知人が言うには、戦後、日本人は平和な世の中で軟弱になっている。ので、数十年前の20歳が現在の30歳くらいの精神年齢に相当すると思う、とのこと。昔の若者は大学で自分探しをしていたけれど、現代ではアラサーが社会人をしながら自分探しをしている。ソースはないが、知人の唱える説に私も同意する。29歳になった今も、私は自分のこと、子供だなあと思うもん。

子供の定義とは、これは私が思うに、意思の弱さ。いくら友人との話題が好みの異性のタイプからふるさと納税のおすすめになったって、知識が増えただけで多分きっと、弱くて、覚悟が足りない。
何かができるようになって経験が増える、それは成長なのだけれど、果たしてそれだけが成長なのだろうか。否。

書き終わらない小説。捗らない語学勉強。できることから手をつけて、目先の金を稼いで、明日の自分にえいやっとバトンタッチして、2024年3月。悪くない、と言ってしまえばそれまでだけど、それまでで終わりたくない。情報が多くて優しい言葉に溢れているから、それだけ選び取ったらバカになる。

情報のサイズを自分で決めるのが怖くて、新聞をとりはじめた。新聞はきちんと、少なくとも私の取捨選択よりはるかに正確に、世界情勢を教えてくれる。一面に、マイナス金利よりもネット配信者のゴシップやアニメの最新情報が優先されることなんてない。
小説や勉強より、SNSのチェックが重要であるはずがない。私は心の底から弱くて、ちっとも覚悟が足りてない。

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