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ベッペ・グリッロのブログへの連続寄稿:中央銀行のベーシックインカム

原文は、こちら

人々は、新しい、永続的で無条件の人権、つまりベーシックインカムを必要としている。

ベーシックインカムに必要な資金はGDPの約30%。この莫大な金額を確保するための最も現実的な方法は、中央銀行からの直接支払いだ。

この動画では、日本のアクティビストの佐々木重人が、スイスのベーシックインカムと通貨改革に関する国民投票の改憲案に基づいて、増税やインフレをおこさずにそれを達成するための手順を説明している。

動画はイタリア語で字幕が付けられている。(日本語も)

ここからは、私のコメント。

実際のところ、この短い動画の知を多くの人が共有できれば、ユニバーサル・ベーシックインカム実現の障害はなくなる。
ベッペは「マスメディアは、大事なことを隠すために存在する」と言ってるが、マスメディア並みに発信力をもつベッペが社会課題を真正面からとらえてソリューションを提示することの意義は、本当に大きい。

「首相の汚職を批判してテレビを追放されたコメディアンが、デジタル・テクノロジーを駆使してデモクラシーをイノベートして政権をとった」
およそ現実ではあり得ないような偉業を成し遂げたベッペ・グリッロ。その博覧強記ぶりは言うまでもないが、彼の素晴らしさは、自身は一切公職につかず、志のある名もない若者たちのバックアップに徹して、多くの議員、大臣をつくったことだ。そして、政治活動はすべて無償奉仕。最もキリストのように生きたと言われる「神の道化師(ジョーカー)」聖フランチェスコの祝日(10月4日)に開始された五つ星運動はまもなく12周年を迎え、一定の役割を果たしたと言える。
ほかの人が言えないことを言い、キングより力をもつのが切り札ジョーカー。

来日講演でベッペは「もっとも大事な政策はベーシックインカム。それで社会のあらゆることが変わるから」と明言し、中央銀行によるベーシックインカムに即座に反応した。もともと通貨に関する発言も多く、本質がわかっている。私の提案に対して「グレート・エンスージアズムでサポートする」と答え、実行している。

私は2018年7月に聖フランチェスコの聖地アッシジを訪れ、2019年4月にベッペ・グリッロを日本に招いた。そして同年11月23日、50歳の誕生日に歴史上初めてフランチェスコを名乗る法王が来日した。

こうした縁がもつ意味をしっかりと受け止めて、ともにアクションを起こしていく。次の経済危機は遠くない、多くの人がそう感じている。

中央銀行によるベーシックインカムは紛れもなくコロンブスの卵で、現代社会の最大の課題のソリューションは、気づけばとても簡単だ。

ベッペ・グリッロが住むジェノヴァはコロンブスが生まれた場所とされていて、街の中心のフェラーリ広場にあるイタリア銀行の支店の裏には、その生家と言われる小さな建物がある。後年の作り話に違いないがとても象徴的だ。ジェノヴァの港にはヨーロッパ最古の銀行もある。今回の動画のサムネイルに使ったのはバルセロナのランプラス通りの突き当たりの海辺にあるコロンブス像で、もちろん西を指差しているのだが、そう、今回の卵は、北にある。アメリカでは、個人を記念した祝日は2日あって、1人はMLキング、そしてもう1人はコロンブスだ。でも、奴隷商人だったコロンブスは、最近では、あちこちの像で首を破壊される事件が起こっている。祝日がなくなるのもそう遠くないだろう。私は、首を卵に挿げ替えてみた。

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前回のベッペのブログへの寄稿は

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