07みんなでやるための演劇。構成劇を知りたい。

羽鳥義朗さんの「集まると使える」の第二章、学芸会(構成劇について)が、とてもよかった。


構成劇なんて知らなかったので、書籍など読んで勉強したかったけど、なかなか見つけることができなかったので、具体的なことを考えて見ることで何かわかりたいとおもった。

構成劇の自分の理解
テーマと設定を決めて、生徒たちにアイデアを募る。それらを教師が編集するような感じで構成していく劇の作り方
普通の演劇との違いは、観客ではなく、実践する生徒たちの成長を目的としているところ。
また、生徒たち全員が参加しやすく、かつ成長にも繋がりやすいようにテーマが選ばれるため、観客からすると、今の社会が反映されやすい。

また、この構成劇は、生活綴方運動(せいかつつづりかたうんどう)(子供が生活者として、自分の言葉で作文をする。それを基に先生とのやり取りをすることで教育がなされるというもの(これも私の理解))からの影響があるようで、どちらかというと言葉を綴ったり、言葉を発声する身体の操り方の練習が重視されているようだ。
そこに舞台美術の要素もお邪魔させてもらうと、どうなるのか?

「授業参観の時、親をどこから見学させるか?」
授業参観の時、私(37歳)の子供の頃は廊下から親が教室を覗くような形だった。

授業参観の催される1ヶ月前くらいからなんの授業を見せるか?親をどこから見せるか?の話し合いが始まる。
話し合いは、帰りの会の前の15分くらい。

「至近距離から見られると、授業に集中できません!」
ネガティブな意見も出る。
「うちの親はもう結構な年です。50分の授業をずっと立って見ているのはきっと辛いと思います。そこで、椅子は親に譲って、我々は立って授業を受けてみるのはどうでしょう?」
「じゃあその椅子はどこに置きますか?」
など、ディスカッションも盛り上がる。
「見られるのは恥ずかしいので、親たちは隠れて見てもらうってのはどうでしょう?そのために、隠れやすい場所を用意します」
奇想天外な意見も度々出るだろう。
それら一つ一つを授業の時に実際やってみる。
やるというからには、観客役も必要になってくる。ただしいつもの授業を無駄にすることもできない。

そこで出たアイデアは、普段廊下に立たされる人が観客役にさせられるという一石二鳥のアイデア。
検証しては意見交換をしたり、新たなアイデアを出し合ったりする。

「やっぱり真正面から見たいのではないでしょうか?」
「確かに。みんな制服を着ていて大した個性もない髪型をしているので、後ろから見たって面白くないかもしれない。やっぱり顔を見たい」
「でも、黒板の前に親がずらりと並んでしまっては、授業を受けることができません。」
みんな悩む。
「あ!黒板の後ろから見たらどうでしょう?」
「黒板の後ろなんてないでしょ。」
「いやいや、作るんですよ。」
「どうやって?」
「透明のアクリルで壁作って、それにマジックで板書したらいいじゃないですか!」
みんな納得
「でもぉ、透明のアクリルの後ろから見てる親で、黒板の板書が見えなくなるかもしれません。」
「じゃあ、マジックミラーにしたらいいのではないでしょうか?」
「マジックミラーってなんですかー?」
「明るい方から見たら、鏡みたいに見えて、暗い方から明るい方を見たら透けて見える、マジックのようでありミラーみたいでもあるものです!」
「そりゃあいい!」
「じゃあみんな、インターネットで素材を検索して、見積もりを出してみよう!これ、今日の宿題!」
「はーい」
「やっぱ壁をぶっ壊して教室広くするしかないよなー」
「うーん。うちらの教室、狭くなるよりは、広くなった方がいいよねー」
「隣のクラスには悪いけどねぇ」

って感じの妄想が、湯船に浸かりながら脳内で繰り広げられた。


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