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ロードス島戦記の新シリーズの展開を予想してみる

今年の4月1日に発売が予定されている『ロードス島戦記』の新シリーズの展開について勝手に想像してみる。

『坊っちゃん』よりも『ロードス島戦記』を読んだ世代

というリサーチ結果があることを、大塚英志氏の『ロードス島戦記とその時代』で知った。90年代のある数年間、水野良の『ロードス島戦記』が、十代が読んだ小説ランキング不動のNo.1である夏目漱石の『坊っちゃん』を抜いた時期があったという、そういう話。
自分はまさにその時期に十代を送ったのだけど、こうした結果で見せられるとあらためてその影響力の大きさに驚く。逆に、その時期に十代を送っていない人には、この小説の影響力の大きさがいまいちよくつかめないのかもしれない。

そういえば、苦楽堂さんから出版された『次の本へ』(2014年)という企画で、僕は『ロードス島戦記 灰色の魔女』を選んだのだった。素晴らしい本があまた紹介されているなかで、レペゼン角川スニーカー文庫としてこの一冊を潜り込ませられたのは、いま思い返してもうれしい。ある特定の世代でないとその影響力の大きさを実感できないものについて、自分がその役割を果たせた気がする。

25周年記念の新装版『灰色の魔女』の加筆部分を当てた

そうした思い入れのある作品なので、25周年企画で新装版『灰色の魔女』の加筆が予告されたときにその部分を予想し的中させたのは非常にうれしかった。その時の記事がこちら。

っていうかもう5年も前の話なのか……

新シリーズの予想

というわけで新シリーズの予想をするにあたって、今わかっていることを調べてみた。

新作は,「ロードス島戦記三昧」で書き下ろした「ロードス島戦記 誓約の宝冠 序章」をベースにした物語だと水野氏は説明した。「誓約の宝冠」は「新ロードス島戦記」から100年後の世界が描かれている小説で,マーモ王国の6人のキャラクターがキーになる(中略)

「新作はどのような物語になるのか」という質問に対し,水野氏は「フレイム王が野心を抱いて,ロードスを蹂躙する話ですね」と即答。「100年後にとある国の皇太子が,野心を抱いてロードス統一戦争を起こす」というところまでは公開されていたが,ここで「とある国」がフレイムであることが明かされ,会場からは驚きの声が上がった。
水野氏は「砂漠を緑化して,火竜の狩猟場も開拓。どさくさにまぎれて港街ライデンを併合してアレクラスト大陸と貿易していれば,そりゃフレイムは強いだろう」と作品の舞台を説明。

「ロードス島戦記オンライン」初のオフラインイベントが開催。原作者の水野氏から裏話や新刊情報が語られたイベントをレポート

いま心のなかで「うおおお!」ってなってる。

さてこれを読む限り、「政治と経済の時代」は引き続きで、そこに同時代的なアレンジがされていくのではないかという気がした。つまり、宗教とテロと移民と分断化と自国主義、みたいな。フレイムとマーモを想像するとどうしてもそう思えてしまう。

そして……と予想の続きをたくさん書いたあとで消した。
僕が著者だったら、書いてる途中にこれ以上の予想はされたくないしね。
とにかく、いまから発売が楽しみ。以上。

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ポッドキャスト

ロードス島戦記のことだけを徹底的に語るポッドキャストのプログラムをつくりました。(2022年2月)


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