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映画「のさりの島」感想 ⚠ネタバレ含みます。

この間、大阪シネ・ヌーヴォで
映画「 のさりの島 」を監督の舞台挨拶つきで観てきました(*^^*)

私のTwitterのフォロワーさんが主演の藤原季節さんのファンで、この映画の情報がタイムラインで流れてきて、改めてよく見てたらこの映画、熊本県にある天草が舞台だと知って。

私は映画グリーンブックを観た時に天草出身の父親のことを考えていたので、

これは観に行く運命かも知れないと思ったのでした。

映画、凄く良かった。

オレオレ詐欺をしに天草にやってきた若者と、寂れたシャッター街にある楽器店のおばあさんのお話なんですけど。

主役お2人も他の方々も演技が凄く自然で上手くて。藤原季節さん演じる「将太」の、初め光のない冷めた目付きだったのが人間らしい表情になって行くのも良かったし、原知佐子さんのおばあさん!

本当に現地の方かと思うくらい演技が自然でした(残念ながら公開前にお亡くなりになられています)

おばあさん、ひょうひょうとしてて痴呆症なのか、そうでないのか、騙してるのか彼に騙されてるのかずっと分からなかったです。

それが凄くこの映画の中で魅力なんだと思います。⁡
⁡⁡
⁡劇中流れる、小倉綾乃さんの吹くブルースハープの音色もとても良くて。⁡⁡

⁡この天草の、寂れているけどどこか懐かしくて優しい風が吹くような音色。⁡⁡

⁡本当に耳が心地良かったなぁ。

天草には
「のさり」という考えがあり、今いる自分の境遇を全部受け入れる、というようなことらしくて。

それはまさしく私の父そのものの考え方だと感じました。

私の父は天草から大阪に出稼ぎで来て、母と結婚して定住していますけど。

怒ったところをほとんど見たことがないし、差別するのも見たことがないです。

それはきっと、天草で育ったからなんでしょう。

父は、自分が天草からきた「よそ者」だからこそ、色んな体験をして、気づいたこともあり。
のさりの精神もあって、

人を愛して差別なんてしない性格なのかも知れません。

映画の中のゆかりは田舎を出て都会へ行きます。

地元の人間関係は良い部分もあれば、煩わしい所も沢山あり、そして地方から都会へ行けばそこでは「よそ者」なんですけど。

ゆかりは、東京へ行っても「のさり」という精神を持っていれば逞しく生きていけると思います。

夢は成功するかもしれないし、敗れるかもしれない。

成功しなくても、きっと今ある状況を受け入れて幸せに暮らしていくのでしょう。

天草で育ったんですから。

杉原さん演じる透明感のある清らも良かった✨

地元のために頑張る清らもまた、 「のさり」の精神を受け継いで、子ども達に伝えて行くんだろうなあ。

カカシのシーンもノスタルジックで良かった。

最後、多くを見せない余韻のある終わり方も。

あの青年はまたオレオレ詐欺をするんだろうか。

それとも、改心するんだろうか。

おばあさんは今も、誰も来ないあの楽器店で。

牛乳箱の傍で座っているんだろうか。

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