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|「わたしの住む、平のまちマップ」お披露目会|後編

■ 紺屋町:熊谷 真輝(くまがい まき)さすかる運営陣

熊谷が発表している様子 大きな机を囲んでみんなが聞いている 10人ほどいる

続いては、さすかる運営陣まっきー!まっきーは1回も歩いたことがないエリアということで、紺屋町を選びました!

紺屋町を実際に歩いてみると、他の平の町とは少し雰囲気が違い、静かで落ち着いた印象だったそうです。なんでかな?と思いながら、歩いていると子鍬倉神社を発見し、この影響が大きいのかなと考えたようです!

まっきーの中でキーの場所となった子鍬倉神社。子鍬倉という字が珍しく気になって調べてみると、『衣食住』という意味だったそうです!そこから衣食住が1個にまとまっている場所って何かあるかなと考え、思いついたのが『市』で、『子鍬倉朝市』というものを作りました!

まっきーに地元の朝市を参考に、朝5時から年間360日やっていてお惣菜屋さん、コーヒー屋さん、お魚屋さん、揚げ物、ラーメン、うどんなど様々な種類の店舗があるイメージ。駐車場の車1台分が1店舗で区切られます。また、朝の7時にはここに集まった人全員で朝のラジオ体操もします!

画用紙に写真が4枚張られている 盛岡の朝市の写真

そして朝市近くにゲストハウスも作りました!ここのゲストハウスに泊まった人は、朝市で朝ごはんを食べることができるし、夜ご飯は、ゲストハウスのオーナーが朝市に買い出しに行き地元のものを使った料理を作ってくれます。そこから、地元の農家さんとの接点も作れて面白いくなるかなと考えました!

次に、「紺屋町思い出ミュージアム」を作りました!イメージは木造平屋の建物。展示の構成は2部構成で一つは、紺屋町の歴史、もう一つは子鍬倉神社の歴史という内容です!

古民家の写真には銭湯の説明が書かれている アパートの写真には紺屋湯暮らしという名前の銭湯付きアパートの説明が書かれている

そして、温泉旅館に住み込み暮らしをしているまっきーは、『紺屋湯』という銭湯も作りました!このお家を見つけた時に、入り口が銭湯っぽいと思ってここに決めたそうです。1階に浴場を作り、2階は休憩所で、本が置いてあったり、冬にはこたつとミカンが置いてあります。

そして、紺屋湯の隣にアパートを見つけたので、ここを銭湯付きアパート『紺屋湯暮らし』を作りました!このアパートの前のスペースで、マルシェやヨガ、古本市などを開催し、住民同士が助け合い、小さい町から動き出していくぞ!という雰囲気を作り出していけるようなスペースになっています。

柏屋染工所の写真 熊谷はここに住みたいと説明が書かれている

次は、自分が住む場所!今、柏屋染工所があるところを自分の家にしたいそうです。ここの入り口を見ると、ここで作っている高校野球のタオルがずらり。これを見て野球好きのまっきーは、ここを野球グッズ専門店にし、タオルやユニフォームなど全部染物で作りたいとのことでした!

まっきー曰く、紺屋湯だからここは紺色の染物が得意。紺色のユニフォームと言えば、天理高校だ!と思いながら町を歩いていると天理教の教会を見つけたそうです。

そして、教会の前の通りで、「高校野球応援歌祭り」を開催したら面白いんじゃないかと考えました!この祭りでは、高校野球の応援歌を歌いながら歩くパレードですが、一番盛り上がるのは天理高校の応援歌だそうです!

まっきーらしい面白い発想ですね~~

子鍬倉花火大会とカメの遊び場について、写真と共に説明が書かれている

そして最後に、子鍬倉花火大会を開催したい!という案も。打ち上げ花火が綺麗に見えそうなスポットを発見したようです!また、空き地を見つけたまっきーは、ここを以前保護した亀の遊び場にしました。

なぜこの土地かというと、裏にあるお家の名前が「亀岡」さんだったため、亀に対する寛容度は高いだろうと思い、ここにしたそうです。🐢

熊谷が作成したマップの全体写真

町の歴史や繋がりを大切にしたまっきー節炸裂の紺屋町マップでしたね!

■ 南町①:井上 栞里(いのうえ しおり)さすかる運営陣

またもやさすかる運営陣が続きます、南町①を担当するのは井上です!

井上が作成したマップの全体写真

町のコンセプトとしては、「ちょっと手間がかかるけどまちの中で完結する暮らし」です。そのため、あると便利なスーパー、ドラックストア、コンビニとかはありません。その代わり、八百屋、精肉屋、魚屋、豆腐屋と別々にちゃんと食料調達はできます。

例えば、私の理想とする八百屋は、近くの自然栽培の畑からの直売で旬のものしか置いていません。また、過剰包装は一切せず、小売りにして必要な分だけ買えるようにしました。

紙に建物の写真と活用方法の説明が書かれている、また八百屋さんのイラストや説明も書かれている

次は、北林さんからイチオシされていた場所「いいじまホビー」さんの場所を自分流にアレンジしました!ホビー(hobby)という名前から、みんなの趣味や好きなことをできるあそび場にしました!

1階は喫茶店になっており、ここで趣味を語り合ったり、同じ趣味のの人と出会える場になったらいいなという思いです。2階は、男性に人気そうなダーツやビリヤード、3階はDJブースで誰でも好きな音楽をかけられる場所にしました。そして4階は、渋くてかっこいいバーにしました。そして、ホビーの目の前には、映画館も作り、1日遊べるエリアを作りました。

紙の真ん中に建物の写真が張ってあり、その周りに説明が細かく書かれている。

次に、アトリエを作りました!この建物を見つけた瞬間に、アトリエっぽいなと思いました。ここは「うなぎの寝床」と言われる、奥に広い物件なので、いろんなアーティストがここをアトリエとして使い、イベントやワークショップが定期的に開催されて、住民の人たちも入れる町に開いたアトリエにしました。

紙に建物の写真と、アトリエの説明が書かれている

続いては、みんなの身体を休める施設を作りました!しんげんという居酒屋が入っている3階建ての建物です。以前まで2階に銭湯があったのですが今休業中なので、その銭湯をまず復活させます!

3階は、ネカフェのような場所にしたく、本や漫画、クッションなども置いてありちょっと寝れるスペースも作りました。1階は、オープンな休憩所にしてあり、まちを歩いてる人たちが気軽に休める場所にしました。

紙に建物の写真とその説明が書かれている

そしてその横に、ゲストハウスとフリアコ住居というものを作りました!
1階は、東南アジア屋台風な昼飲みができる飲食店が4店舗くらい入っており、2階が、1階のお店でバイトする代わりに安く住めるフリアコ住居となっています。短期滞在や、地方で何か挑戦したい若者向けに作りました!

そして、3階は旅行客むけのゲストハウスになっており、隣に銭湯があり、1階に飲食店もあるので、ただ寝るだけという素泊まりスタイルで1泊1500円という破格です!

紙の真ん中に建物の写真が貼られており、その周りにその建物の説明が書かれた付箋が貼られている

最後に、自分の家は、まち歩きで一目ぼれした家にしました!1階はガラスの窓が素敵だったので、旬の食材が食べれて昼からワインが飲める店に。経済的余裕、時間的余裕がなくて、空腹を満たすだけの人が増えていたり、個食、孤食なども増えていることに課題意識が個人的にあり、「食事」という時間を大切にするというのがお店のコンセプトになっています。そして、2階に井上が住みます!

紙の真ん中に建物の写真、井上が住みたい物件について説明が書かれている

■ 田町②:大槻 桃子(おおつき ももこ)

大槻さんが発表している様子

続いては、大槻さんです!まずは、お家から!大槻さんは、駅前の再開発地域にあるJTBが入っているガラス張りの建物を家にしたそうです。

駅前の立地なので、出退勤の1杯になるような気軽に立ち寄れるカフェを1階でやり、2・3階に住みます。また、この建物には屋上があるので、屋上ではバジルやミントを育てて料理に使いたいとのことでした!

マップの拡大写真 カフェ付きの自分のいえについて説明が書かれている 画用紙を使って吹き出しを作り、そこに説明が書かれている

次に、小麦粉が大好きな大槻さんは『グルテンストリート』を作りました!
しかし中には、アレルギーの方もいるのでみんながパンやお菓子を楽しめるように、小麦粉と米粉の量り売りの店も作りました。

そしてその横の広い駐車場は、芝生広場にしました。また隣のマンションビルは、シェア・レンタルキッチンにし、ここで小麦粉を使って何か作るのもいいし、ピクニックセットの貸し出しも行い、ここで作ったものを芝生でピクニックしながら食べるという楽しみ方も。

マップの拡大写真 カラフルなマスキングテープを使って建物や道を区切っている

次に、グルテンストリートの近くには、シェアハウスとゲストハウスを隣接して作りました!町に住みたいと思っても、ホテルに泊まり続けるとお金もかかるし、暮らしを知ることとは別物だと思うため、まちで暮らす感覚を味わえる場所を作ってみました。

また、ゲストハウスは、少し短めの滞在をイメージしており、泊まっている人同士で交流できる場所に。シェアハウスは、2階は共用スペースと若干個室という一般的なシェアハウスの作りで、3階は1人暮らし体験ができる1フロア貸しのシェアハウスにしました。

そして、次に専門学校を作りました!本館と別館に分かれており、別館では飲食でも物販でも、学校で作ったものなどを販売できる場所にしました。
学校を作ることで、10代・20代の学生が増えるけど、進学のためだけに来ても就職でまた外に出てしまうのは勿体ない気もするため、卒業後に働く想像ができる町になるように工夫しました。

マップの拡大写真 画用紙で作られた吹き出しに専門学校の説明が書かれている

続いては、『おけいこビル』です!ここでは、書道、茶道、ピアノ、英会話など、習い事ができるビルです。

最初このマップを作り始めた時は、若者ばかり意識しすぎたと思い、仕事をリタイアした世代や高齢者の方もエンジョイできるまちにしたいと思い、同じ世代の人だけが集まるのではなく、0歳から100歳まで一緒に習い事ができる場所にしました!

マップの拡大写真 画用紙で作られた吹き出しにおけいこビルの説明が書かれている

その横に、『お試し店長の店』という、1ヶ月から店長になれる場所を作りました!飲食店をイメージしており、設備などが整った環境を作り、上の階には、開業などに関わる法律に詳しい弁護士の事務所があり、その人にいつでも相談できる環境にしました!

マップの拡大写真 画用紙で作られた吹き出しにお試し店長のお店について説明が書かれている

続いては、お茶のカフェを作りました!大槻さんは、子供から大人までみんなが生き生きしていて、いろんな年代の人の『声』が聞こえる町が良いと考えており、この『声』には、話し声、笑い声、意見という意味の声も含みます。

だからこそ、幅広い世代から飲まれているお茶のカフェを作り、こに様々な年代の人が集まってほしいという思いがあります!

続いて作ったのが、おもちゃの図書館!子供は成長が早いのと、すぐにおもちゃに飽きてしまう印象。しかし、毎回買うのは大変だし、おさがりであげれたり出来たらいいけど、いなかったらゴミになってしまうため、おもちゃをレンタルできる場所を作りました。図書館のようなシステムで、おもちゃを借りれるカードで好きなおもちゃを好きな時に借りることができます!

マップの拡大写真 水色のマスキングテープで示された場所におもちゃの図書館と書かれている

そして、このエリアをまち歩きをした時に、1回通りに入ると縦の移動が難しいと感じ、『通り抜けトンネル』を作りました!このトンネルの壁には、小学生・中学生の作品や、おけいこビルで習っているおじいさんの書道とか、まちの人の作品を展示します。そして、隣の公園には滑り台でも移動できます!

マップの拡大写真 水色のマスキングテープがコの字型に貼られておりその上に青色のペンで矢印が書かれている その下に、画用紙で作られた吹き出しに通り抜けトンネルについての説明が書かれている

続いては、ワークスペース&保育園の複合施設を作りました!1階が保育園、2・3階がワークスペース、4階は休憩スペースにしました。子供を預けられるところがあれば、子供がいる世帯の方も住みやすくなると思い、保育園を作りました。

また、ワークスペースは、地方でリモートワークしたい人やフリーランスの人達が仕事しやすいように作りました。例えば、子供がいるフリーランスの方が、このあたりに住んでいたら、一緒に行くことができ、何かあった時でもすぐに駆け付けられるから安心です。また、駅前の立地なので、電車出勤の人が出勤退勤ついでに一緒に歩いて来れるというメリットも!

マップの拡大写真 駅横の広場について説明が書かれている 保育園、ワークスペース、休憩スペースがある複合施設のイラストが描かれている

最後に、駅前の開発中のエリアを公園にしました。ここの公園の遊具は今はまだなくて、年に1回のペースで住民の方々に何の遊具が欲しいかアンケートを取り、1位だったものを毎年追加していくシステムにしています!

大槻さんが作成したマップの全体写真

大槻さんはまちを歩いて、20・30代が住みやすい町になったら変化しそうだと思い、保育所、ワークスペース、専門学校などを作り、そして1つの世代だけに焦点を当てるのではなく、みんなが楽しく過ごせる街を想像してこのマップが完成しました!

■ 平2町目:寺澤 亜彩加(てらざわ あさか)さすかる運営陣

寺澤の発表している様子

最後、平2町目を担当するのは、さすかる運営陣の寺澤です!2町目を気に入った理由として、「うなぎの寝床」が多いというところ。中に入ると異世界に繋がっているんじゃないか!?という感覚に魅了されたとのこと。

また、街並みを見ると、楽器屋さん、活版所、呉服店、本屋など文化的な施設が多いという発見があったので、中心の通りを『カルチュラル・ストリート』という名前を付けました。

寺澤が作成したマップの全体写真 画用紙で立体的につくられたイラスト付きの説明がたくさんある 真ん中の通りにはカルチュラルストリートと書いてある

そして、現在デイサービスセンターになっている場所が、元々割烹だったということで、そこを劇場に変えたら面白いんじゃないかと考えていると、そこの前で知り合いに会い、この場所には「八角堂」があったと教えてくれたそうです。八角堂は建造物としても珍しいとのことで、八角堂は残したまま『レンガ通り劇場』という名の劇場を作りました。

レンガ通り劇場・八角堂の画用紙で作られた立体看板

そして、大きいビルを活用して、アパルトマンを作りました!1階に花屋とコーヒーショップ、2階に木工場と家具屋があるリノベセンター、3階には演劇やダンスの公演ができるスペースにしました。これができたことにより、ここに住みたいなと思った人が自分でリノベを勉強して創っていく運動が生まれます。

画用紙で作られた立体看板 アパルトマンの説明とイラストが描かれている

次に、住むところが必要だということで、居住空間としてプレイハウスを2棟作りました。見た目は学校のような建物で、入り口を入ると、各部屋に分かれている仕組みになっています。

ここには、役者さんたちが集まるらしいのですが、1号棟と2号棟の間に広場があり、そこで屋台が出たり、サーカスが必ず来る日があったりします。

画用紙で作られた立体看板 プレイハウス・サーカスのイラストが描かれている

続いては、現在コインランドリーがある場所の見た目が銭湯っぽかったのでそこを銭湯に変え、吉田呉服店の隣のたきだしの部分を苦学生の下宿場にしました。

周りからは、だんだん昭和の雰囲気になってきている!という声もありましたが、寺澤さん曰く、まち全体でみると、昭和とヨーロッパの雰囲気が同居しているイメージだそうです。確かに、平の町の建物をよく見てみると、どちらの雰囲気も持ち合わせていますよね。

画用紙で作られた立体看板が2つ 銭湯と下宿屋のイラストが描かれている

続いて、とても広い駐車場には市民農園を作りました。この農園では、土を耕すのではなく、木で枠を作ったミニ農園で、そこでとれた野菜を直売所でだせるセットも一緒に借りれるようになっています。また、ここでは焚き火を囲めたり、DJライブがあったりもします。

画用紙で作られた立体看板 市民農園のイラストと説明が細かく書かれている

また、劇場2個目!として、ひまわり信用金庫が作った『ひまわり信金劇場』ができました!こっちの劇場は、レンガ通り劇場と違い、さっぱり、すっきりした劇場になっています。

そして、尼子タクシーの場所はたたずまいが気に入り、(株)タンデムタクシーに変更しました!

画用紙で作られた立体看板 タンデムタクシーのイラスト タンデムタクシーに乗っている人がタンデムで市内循環と言っている

最後に、自宅はどこにしたのかというと、さすかる井上と同じお宅。建物の造形が少し変わっていて気に入ったそうです。1階の入り口の窓には植物をいっぱい並べて、まちの人には自分が住んでいることを知られずに暮らしたい。

でも昼間に通ると黒猫が家にいて、「黒猫がいつもいるけど、誰が住んでるの?」という都市伝説的な立ち位置でこの町で暮らすとのことでした!「絶対にばれる!」というツッコミも。

画用紙で作られた立体看板 自宅と黒猫のイラスト 番人は黒猫と書かれている

最後に全員のマップを机に並べ繋ぎ合わせて、みんなの夢が詰まった平のまちマップが完成しました!!

繋げてみると、とてもワクワクする町が現れました。全ては現実にならないかもしれませんが、きっとここで生まれたアイデアたちが様々な方向に刺激したり、形を変えたりして町に反映されていくと思います。

全員のマップをすべて繋げた全体写真

いわきに初めて来るメンバーがほとんどの中、短期間でまちをリサーチして、どんなまちだったら住みたいかを妄想して、それをマップに落とし込む。もくもくと作業するのに集中力を使い切り、発表後には少し疲れた表情を浮かべながらも、作り切った達成感に満ちた笑顔をこぼしていた参加者たち。

それぞれが熱心に作り上げた「まち」を、見ながら、北林さんをはじめとして、平のまちの皆さんは真剣な表情で皆さんの発表を受け止めているのが印象的でした。

発表の締めくくりには、北林さんからこんなメッセージも

「みなさんの言葉の中に、ハッとさせられる言葉がたくさん入っていて、それは私たちの町としても宝物になりました。これを、今後どのように生かしていくかを考えていきたいです。ちょっとずつかもしれないけども、必ずエレメントとして、きっとこの町が変わっていくところに皆さんの思いも入ってくると思います。なので、ぜひその変わった空気を吸いに、またいわきに遊びに来てくれたら嬉しいです。」

これにて3日間の、さすかる×FARO【Rethink 商店街!わたしの住むまちのマップづくりプロジェクト】は終了!

皆様、大変お疲れ様でした!!