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「こと」「事」の件

2014年04月17日:初出
2021/05/13:改訂

形式名詞「こと」のかな書きの件、これは案外古い話ではないのではないかという、知恵袋の回答を見て、本当かなと思いまして、それほど化石にはなっていない、国語辞典を引いて見ました。昭和48年新訂版発行の旺文社国語辞典 P.394 ですが、驚くことに、かな書きの件については、全く触れられていません。だから、私は、けっこう「こと」「事」どうすればいいのか、迷う時があるんだなと思いました。少なくとも、学校で、この件を指導された記憶がありませんので、今日まで、かなり適当にやっておりました。

昭和49年新版発行の小学館新選国語辞典も見ておきます。P.378ですが、これには、[かながき]記号がある。この違い、おもしろいですね。 しかし、これよりももっと新しい『新明解国語辞典 第5版』(1997年)P.495ですが、かな書きに関する件は、一切出ていません。これは実に興味深いですね。

結局どうでもいいのですかね。現行の最新版国語辞典をくまなく当たっていないのでなんとも言えませんが、今は、「形式名詞はかな書きにしろ」と書いてあるのではないですかね。普通はかながきとかいうような表現がされているかも。この件はかなり深い話のようです。私はけっこう混乱していたので何故なのかなと思って、調べてみましたが、事情が理解できました。

2021/05/13 追記
『三省堂国語辞典 第6版』(2008)P.477 表記 ①と⑥以外は、ふつう仮名書きにする。
『学研 現代国語辞典 改訂5版』(2012)P.513 参考 ①④⑤⑨⑩⑪は多く形式名詞的に使う。表記 ふつうかな書き。

最近の国語辞典では、「形式名詞『こと』のかな書き」の件は、定説化しているようです。

形式名詞(的)の「かな書き」の件が一般化したのは、確かにそれほど古いということはないようですねぇ。だいたい1980年代あたりなのかなと思われました。

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