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エジプト ピラミッド巡り メイドゥム ダハシュール サッカラ ギザ 

エジプト

 なんか石を見たいな、岩を見たい。巨大な一枚岩でもいいが、がっしりとした石の建造物を見たい。遠い昔から大地の上にドカンと立っている石造物を見たい。見ていれば気が落ち着くような気がする。微動だにしない有り様に不安が吹き飛ぶだろう。

 中央にエジプト。アフリカ大陸の北東部。上に地中海、左にリビア、下にスーダン、右斜めの紅海、右にイスラエルとパレスチナ・ガザ地区。

 エジプトの左半分くらいはサハラ砂漠。ナイル川は下から上に流れており、河口は円弧状の三角州を形成している。

 首都カイロの周辺。今回はナイル川を下りながらピラミッドや遺跡を見ていこう。

メイドゥム

 衛星画像は、2024年1月13日。カイロから70キロあまりのマーカー地点はメイドゥム ( Meidum )。その上にダハシュール ( Dahshur )。さらにその上、ギザ ( Giza ) の近くにサッカラ ( Saqqara )。ズームイン。

崩れピラミッド

 なんとかピラミッドが見えている。
 古代エジプト史の時代区分では、紀元前27世紀から紀元前22世紀は、古王国の第3王朝から第6王朝が続いた。ピラミッドの時代といわれている。
 第4王朝の創始者、スネフェル王が父親の跡を継いで建造したのがこの崩れピラミッドである。初めてピラミッドを手掛けたので、失敗したとか、未完成だとか評価されているわけだ。

 農地のすぐ横だね。

 参考衛星画像は、2018年7月17日。 

 四角形の建造物の周囲には化粧石が瓦礫になって剥がれ落ちている。見えている階段状の部分がこのピラミッドのコア部分といわれている。初期のピラミッド建造技術の様子がわかるそうだ。
 右斜め上はマスタバといわれる、日干しレンガでできた平屋根の墓。

ダハシュール

 カイロから40キロ。王家の集団埋葬地、ネクロポリスが広がっている。いくつかピラミッドが見える。ズームイン。

 参考衛星画像は、2023年5月18日。中央下が屈折ピラミッド、その右横が黒いピラミッド。中央上が赤いピラミッド、その右横、農地近くが白いピラミッド。

屈折ピラミッド

 参考衛星画像は、2022年11月19日。スネフェル王の第二作がこのピラミッド。外壁の傾斜角度が途中で変えられているので屈折ピラミッドと呼ばれている。高さは56m、底辺は190m。

赤いピラミッド

 スネフェル王の第三作。階段状でないピラミッドとしては世界初とされる。内部の石が赤いというので赤いピラミッドと呼ばれている。高さは105m、底辺は220m。

 ついに階段状や屈折状の外観のピラミッドから、四角錐の真正ピラミッドが誕生したのだ。やっぱりこっちのほうが形としては美しいよね。映えるよね。 
 その出来映えに満足したのだろうか、スネフェル王はここを自身の墓としたといわれている。

サッカラ

 ギザの三大ピラミッドからは目と鼻の先の地域。エジプト古王国の首都メンフィスのネクロポリス。

 さまざまな遺跡がみられる。調査用のアクセス道路がわかる。広いので南北に分けて見ていこう。

 まず南側。参考衛星画像は、2023年1月1日。具体的な場所は不明だが、ミイラ工房、数百体のミイラ、エジプトでは最古、4300年前の金箔で覆われたミイラが発見されるなど、考古学上の大発見が続いている。

階段ピラミッド

 北側。少なくともエジプト史上初めてピラミッドが建造されたのがこの地である。時代は第3王朝。ジェゼル王が建造した階段ピラミッドが残されている。他にも多くのピラミッドが見える。

 このピラミッドは、ナイル川が氾濫して起きた飢饉を鎮めるためにつくられたといわれている。高さは62m、底辺は125×109m。

ギザ

 中央上にギザのピラミッド地区。右下はサッカラ。

三大ピラミッド

  参考衛星画像は、2023年6月9日。

 参考衛星画像は、2023年3月5日。ご存知、ギザの三大ピラミッド。上からクフ王、カフラ―王、メンカウラ―王のピラミッド。
 クフ王は、父スネフェル王のピラミッドをしのぐ世界最大のピラミッドをつくった。大ピラミッドは高さ146m、底辺230m。

 こちらはカフラー王のピラミッド。

 近くの駐車場は観光バスで混雑している。周囲は観光客でびっしりだ。

カイロ国際空港

 左下隅にギザのピラミッド。空港は右上、カイロ市内から15キロ。成田空港から直行便がある。

 とにかく大きい。

 使いこんでいる様子、というか。

 「ギザの三大ピラミッド、メンフィスとその墓地遺跡、スネフェル王の赤いピラミッド、屈折ピラミッド」は世界遺産。

 何千年も前につくったんだ、少々崩れていようが問題じゃない。失敗作だとか未完成だとか言われているけど気にならないよね、学術的評価は別として。

注記)
a.
衛星画像は、欧州宇宙機関 ( European Space Agency : ESA ) が運用する EO ブラウザからスクリーンショットしたものを使用しています。.
b.地図画像・参考衛星画像は、ESRI が運用する World Imagery Wayback からスクリーンショットしたものを使用しています。



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