【2024年大河ドラマ連動企画】「光る君へ」人物相関図、わかりやすくしてみた

年末の空気感というのはどこか寂しいものである。ここ数年、大河ドラマを完走しているため、大河ドラマのない日曜日夜、というのはどうしても手持ち無沙汰になるものである。幸いにしてここ数年は比較的良作が続き、歴史オタク的大河ドラマ厄介としてもニッコリの仕上がりである。

さて、来年も1月7日から新たな大河ドラマ『光る君へ』が始まる。正直、現時点で不安しかない訳だが人気が出ないと言われがちな非戦国・幕末のハンデの中でどこまで視聴者を楽しませる作品になってくれるかという期待が無いわけでは無い。そこで、さっそく人物相関図を見てみたのだが…

いや見づらいな!

毎年、大河ドラマの相関図は真ん中に主人公を置こうとした結果、無理のある配置になるのはおなじみの事である。しかし、今回は相当に酷い。例えば、藤原寧子(藤原道綱母、のほうが一般的知名度が高い。藤原兼家の妻)が息子の道綱と同じ列にいるのはまだ可愛い方で、左中段の藤原道隆一族は関係性がわからない配置、円融天皇(第64代)と一条天皇(第66代)に至っては即位順も親子関係も一条天皇が後にも関わらず円融天皇が一条天皇の下に配置されている。ただでさえ藤原一族のドロドロとした身内争いが問題となる平安時代。序盤のうちは視聴者は相関図と首っ引きにならざるを得ないにも関わらずこのデザインは致命的な気がする。

ということで私がこの大河ドラマに出てくる人物をPowerpointで可能な限りわかりやすく配置してみようと思う。その結果が下記のとおりだ。

さちうす流「光る君へ」相関図。オリキャラは省略している。

うん、やっぱりわかりにくい。本当は行間を開けるともう少しわかりやすいのかもしれないが、藤原氏の濃密な関係を示すとこのような形になる。見ての通り、紫式部(まひろ)の仕える朝廷の世界では天皇の妻に藤原北家の人間が多数選ばれており、その子が天皇になる事で実家が凄まじい権力を握ることとなる。この頃には藤原氏による他氏排斥がほぼ完了しており、完全に身内同士での権力争いに変化している。ちなみに、ここに書かれている藤原氏はすべて親戚同士であるし、これ以前の天皇家と藤原北家とのつながりもまたえげつない。それらを加えた完全版がこちらの家系図である。


北家初代・房前からの家系図、加えて北家とのつながりがある天皇を配置した。カオス。

今回登場する円融天皇の4代前から藤原北家の血が入っており、藤原北家の娘から生まれていない天皇は59代の宇多天皇のみ、という有様である。ちなみに右下に新たに加えられた部分に至っては甥-叔母間の結婚である。道長、いくらなんでもえげつなさすぎである。

ということで、見ていただくとわかるように、頑張ればなんとか時系列順に配置できた。視聴者のお役に立てれば幸いである。

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