アタック25Next参戦記・補遺 日本一周クルーズ参戦記①準備編

第1章 案内、来る

2023年3月
あの熱狂から8ヶ月。さちうすは焦っていた。日本一周クルーズの案内がちっとも来ないのである。放送時には、日本一周クルーズの案内は「2023年度就航」とだけあり具体的な日程は発表になっていなかった。それについての案内があるのだと思って待っていたのだが、待てど暮らせど連絡がない。ちなみに他の副賞は8月頃には手元に届き、やや遅れていたトロフィーも10月に届いている。そこから半年近く何の連絡もなかったため不安になっていたのである。さちうすは妻(共働き)・長女(未就学児)との3人暮らしであり、有給休暇・勤務調整や追加人員の処理などが必要だったのでそのことも気にかかっていた。
不躾とは思いつつ、BS JapanextのTさんにメールする。この方は以前にも連絡をしており、とりあえずこの人を窓口にしておけば大丈夫、という認識であった。数日後にメールが帰ってきて、連絡が遅くなった旨の謝罪と候補日が提示された。
候補日を確認したところ、土日4日間をフル活用し実際に平日休みは6日間という日程を発見。これなら仕事に大きな迷惑はかからなさそうである。
私のボスは寛大な方で出場時も優しく背中を押してくれた方である。ちなみにクルーズの話を以前にした時は「一旦退職届を出してもらってから行っておいで☆」と言ってくださった(※もちろん冗談である)。今回の件を相談したところ、快諾していただいた。妻の方も問題なく休みを取ることができた。クルーズの対象になるのはペアのみなので、子どもの分を確認したところ、ジャパネットクルーズでも紹介されている追加人数分の値段で対応してくれるとの事であった(おそらく2名まで、未確定情報)。
ちなみに、MSCの公式ページからの予約の場合、子どもの料金はかからないのだが、ジャパネットクルーズでは大人・子ども同額である。様々な特典は付いているのでその経費と割り切って行くのが良いと思う。せっかくだから家族旅行として楽しむのもよいだろう。
※ちなみにNextになってからペア旅行の他人への譲渡が可能になった。

ポイント1:候補日は複数提示される。予定の調整をしっかり。
ポイント2:追加可能な人員については差額対応、応相談。

事前の案内では基本的に「日本一周クルーズ」と書いてあるが、実際には寄港地に海外(釜山、済州島、台湾など)が含まれており、パスポートが必要になる。最終下船日より3ヶ月以上期限が残っている必要があるため、今回、自分と娘は新規取得、妻は期限を延長している。
このありがた迷惑な誤算が生じた理由は「カボタージュ制度」が関連している。
「カボタージュ制度」とは世界各国で規定されている制度で要約すると「自国の沿岸輸送(内航海運)は自国籍の船に限る」という制度である。ちなみに日本では船舶法第3条に規定されている。この規定は自国の内航海運を守るために設置されている。わかりやすく言うと外国がダンピングをしてきた場合、この国内企業による輸送が崩壊することになる。これに加えて、災害などの有事に外国企業は撤退する可能性があり、これに内航海運を依存していた場合国内水運が壊滅することになる。実際に2011年の東日本大震災直後に外国船が日本への寄港・輸送を中止した事例が存在している。この規定は国内企業が他国籍船を所有している場合でも適応されるため、国内航路に就航している船はすべて日本船籍になる必要があり、高い税金がかかる。これによる国内航路・クルーズ料金の高騰が問題となるが、これは今回の本論ではない。
話を戻すと、では日本一周に今回のような外国船が寄港した場合、国内だけを回る航路では「国内の人員の輸送」となり制度に抵触するため、海外を寄港地に挟んでいる、という次第である。

ポイント3:パスポートが必須。早めの取得・有効期限確認を。

さて、契約書類を送付した後、しばらくするとオプショナルツアーの案内、スーツケース預かりサービスの案内、クルーズ保険の案内が届く。
オプショナルツアーは別料金でそこそこ高いのだが、限られた観光時間の中で目玉となる名所を回ってくれる。調べた結果わかったのだが、寄港地での下船はこうしたオプショナルツアーの方が優先される。タイトな時間の中でスケジュールを詰め込んでいるためだ。一般で下船する人はそのため寄港後1~2時間は待つらしい。なので観光をメインで楽しみたい人はオプショナルツアーを申し込むと良いと思う。
一方でこうしたオプショナルツアーは基本的に大人向けな面が多いため、幼児を連れたさちうす一家には正直不向きだと感じたので申し込まないことにした。寄港地での観光についてもかなり時間がタイトになってしまうため、どうしても見たいもの、食べたいもの1、2箇所を核に時間調整する形で予定を組むことにした。そもそも、クルーズ旅行などというものは日常の喧騒を忘れてゆったりと過ごすものである。最悪船で1日過ごしたって良いのである。

ポイント4:寄港地の観光をしっかり楽しむならオプショナルツアー申し込みを検討しよう。頼まない場合は予定をあまりタイトにしない。のんびり旅行を心がけよう。

スーツケース預かりサービスは事前にスーツケースを輸送してくれるサービスである。1人2個まで往復対応もしている。これについては遠方のユーザーは必須と言えるだろう。昨今は新幹線でも大型荷物は別料金を取られるし、子供を連れての旅行でスーツケースの取り回しはかなり工夫がいると思う。当家は子供にとって初の大旅行になるため不安要素も大きく、ためらわずに輸送をお願いした。ちなみに後述する荷物の用意の結果、最大サイズのスーツケース(副賞でもらえるACEのスーツケースの大きい方)1個半に収まった。残りの半分はお土産を詰めたり、行きは持っていく荷物で帰りはスーツケースで構わないと感じたものを放り込む予定だ。これは出港5日前までの引き取りなので直前の週末でも十分対応してもらえるが、それだけパッキングの締め切りが繰り上がることに注意が必要である。ちなみに私はズボンのベルトを入れ忘れた。荷物は21時頃までに部屋の前に届くため、当日すぐに使いそうなものなどは入れないほうが無難かと思われる。パスポートやクルーズチケットなど乗船時に必要なものや、定期内服薬などは絶対に入れてはいけない。
ちなみに、スーツケースのレンタルサービスもあるので手持ちで足りない場合はレンタルも検討すると良いだろう。この旅行のためだけに買うのは少々もったいない気もする。

クルーズ保険はクルーズ期間中に船内で発生した医療行為を保証してくれる保険である。船内は日本の医療保険が使えないため、10割負担もしくはそれ以上(海外値段)の支払いを求められる可能性がある。それを保証してくれる保険なのだが、実はここでとあるミスをしている。クレジットカード付帯の保険で問題ないだろうと申し込みをしなかったのである。ここに落とし穴が存在する。実はクレジットカード付帯の保険は「海外旅行保険」「国内旅行保険」と記載されている。この場合、海外旅行保険が適応されるのは一般に出国日のAM0時から再入国日の23時59分までと規定されていることが多い。つまり、クルーズ旅行の場合は途中の海外港に寄港する日しか適応にならないのである。それ以外の期間の保険は「国内旅行保険」となるが、これは旅行代金をクレジットカードで支払いをしている場合などの追加規定が存在していることがある。今回は副賞なので当然支払いをしていない。すなわち、危うく無保険で出航するところであったのだ。これに気づいたのはなんと出発4日前、慌てて保険窓口に相談したのだが、流石はジャパネットたかたさん。前日まで保険の申込みに対応してくれる、とのことであった。電話のみで決済まで完了し、事なきをえた。時節柄、流行り病にかかったりする危険もあるし、船内のアクティビティや旅行で思わぬ怪我・病気をすることもある。1人1万円もしないのでケチらないほうが良い。

ポイント5:クルーズ保険は特別仕様。クレジットカードの付帯保険が使えない可能性が高いので迷わず申し込もう。

そして旅行まで1ヶ月を切るくらいでようやっとクルーズチケットが到着。これで一気に旅行の実感がわいてくる。この頃からネットでクルーズ旅行の必需品や船内の情報などを確認して準備を進めていくことにした。

第2章 大慌ての準備

さて準備するとなると必要なものは何であろう。私は貧困な発想なので着替え、水着、常備薬くらいで良いだろう、と考えていたがここで妻が大いに活躍してくれた。youtubeやBlogなどでベリッシマクルーズに関連する情報を片っ端からチェックし必要なものについてリストアップし、必要に応じ購入してくれた。参考にしていただけると幸いである。

第1節 洗濯について

着替えについて、まず問題になるのは何日分持っていくのか、という問題である。今回の旅程は10日間だが、船内にコインランドリーはない。ランドリーサービスがあるにはあるのだが、20点で45ドル(約6600円)、40点で64ドル(約9400円)とかなり割高である。※いずれも2023/9/8時のレート。
過去の参加者の中には寄港地でコインランドリーに駆け込んだという人も居たが、タイトなスケジュールの中でそこまでするのは難しいと考え、断念。多くの方が採用されている、船内で自分で洗濯をする、という方式を取ることにした。
この方式において必要なものは
・室内干し用洗剤
旅行用の小分けのパックのものが販売されている。おおよそ水30Lに対して1本使用する。後述のバケツの容量的に1度に1/2本しか使わないため、5本以上あれば基本的に事足りる。足りなければ現地調達もしやすい。
・折りたたみバケツ
ホームセンターなどで販売している。10Lのものはややサイズ的には小さい気もしたがスーツケースに入れることを考えると限界か。実運用上はそこまで困ることはなかった。
・洗濯ロープ
・マグネット付フック
ロープはシャワールーム内にあるものの短く、しかも重さですぐに垂れ下がる。自前で洗濯ロープを持っていくとよい。はしご状になっているものがおすすめ。ロープを張るために必要なフックはマグネットで船室の壁に付けることができる。耐荷重が高いものを選んでおこう。ちなみに付ける際は壁よりも天井の方がおすすめ。
・折りたたみ式ハンガー
・洗濯バサミ
当然干すためにはハンガーが必要である。通常のハンガーはかさばるため、折りたたみ式10本を購入。3人でも多く洗濯すると足りないこともあった。

である。後は毎日夜に洗濯をするやる気。
ちなみに後述するが速乾性バスタオルを持っていったお陰で部屋備え付けのバスタオルを洗濯物の脱水に活用できた。ルーチンとして
洗い→すすぎ→脱水(手でしぼる)→脱水(バスタオルに挟んで踏む)→干す
という流れを毎晩繰り返していた。一部の綿製品や水着を除くほとんどの洗濯物は翌朝にはすっかり乾いていたので、部屋の加湿という目的にも最適である。結果的に次の日には完全乾燥していたことも多かったので着替えはもっと減らせたと思っている。

ポイント6:洗濯する労力さえ惜しまなければ荷物は減らせる。

第2節 着替えについて

さて改めて話を着替えに戻すが、必要な服装は大きく3つに大別される
・寄港地で着るもの
・船内で過ごす際に着るもの
・ドレスコードがある際に着るもの

寄港地で着るものについては夏だったため吸汗性、速乾性に優れたユニクロのドライExシリーズを今回購入したのだが、これが凄まじい性能で、洗濯の際にタオルで脱水した時点で半分乾いているレベルであった。普段遣いもかなりしやすいのでおすすめである。冬の時期は荷物がもう少し必要になるかもしれない。靴については履き慣れた靴がおすすめである。何しろ基本的な移動手段は徒歩であるので、車を気軽に使えないことを考えれば普段遣いの歩きやすい靴が良い。

船内ではドレスコードの時間帯を除いて比較的ラフに過ごすことができる。私は上述のドライExやアロハシャツ、Tシャツなどを使用していた。この時にクロックスのサンダルがあると過ごしやすい。また、注意しないといけないのがホテルと異なりパジャマがないことである。部屋着は自分で別に用意しないといけない。これについてはエアコンの空調がしっかりしており暑くはないと思うので数日間着続ける前提でも良いかもしれない。

ドレスコードはかなり重要である。クルーズ中には毎日規定のコードが存在している。特に1日航海日には「フォーマルナイト」という設定があり「最低限セミフォーマル」というドレスコードが設定されている。男性であればジャケット、スラックス、女性であればドレスが必須となる。ネクタイまでは必須ではないが、つけている人は半々と言った印象である。当日は5-7階デッキ中央にあるスワロフスキーの階段での写真撮影などもできるので記念に残したいのならしっかりとしたおしゃれ着が必要である。また女性の場合はそれに合わせた靴も必要かもしれない。
その他「イタリアンナイト」や「ホワイトナイト」では服装に色を取り入れる必要がある。これについてはネクタイや小物でも大丈夫だが、ホワイトナイトで白いスーツで決めている人もいた。服装にどこまでこだわるかの問題である。

ポイント7:ドレスコードは頑張り次第。

第3節 日用品・その他

その他、持っていった方が良いものとしては
・筆記用具
必要書類の記入に必要なボールペン、船内新聞などのマーキングに用いる蛍光ペンは必須である。また、最終日にスーツケースを船外に出してもらう際にタグを付けるのだが、そこの記載はボールペンだとやや心もとない(水性ボールペンなら間違いなく消える)ので、油性ペンを持っていくことを推奨する。
・暇つぶしアイテム
子供連れにおいては必須アイテムである。様々な局面で待ち時間が発生する他、最終日は規制下船な上朝に船室を追い出された後居場所がない。自分たちは後述するが運良くプールサイドのテラスを確保したのでそこでiPadに事前ダウンロードしたAmazonプライムの映画→NintendoSwitchで乗り切った。
・水筒
部屋の蛇口の水は飲用に適さないため、ミネラルウォーターなどを確保しておく必要があるが、部屋の冷蔵庫はものすごく小さい。1Lのペットボトル数本、50mLのペットボトル数本程度。船内ではバーなどで注文できるとは言え、いつもというわけにはいかない。また、寄港地で観光の合間に自動販売機やコンビニを探すのもやや非効率的である。そこで、ビュッフェにおいて水筒に飲料水を汲んで持っていく方法がある。ちょっと恥ずかしいかもしれないが意外と多くの人が採用している方法なので気にしなくてもよい。
・常備薬・酔い止め
定期内服薬以外に頭痛、発熱などの症状に対する頓服薬、酔い止めなどは持っておいて損はない。大型船とはいえ、太平洋側では意外と揺れた。妻が体調不良に陥り酔い止めが活躍した。もちろん船内には医務室があるのだが、国外扱いなので日本の保険は通じない。たかが風邪でもすごい請求が来る可能性があるのだ。自活できるものは用意しておいたほうが良い。
・防水バッグ
プールでタオルや電子機器を入れる袋はビニールなどで密閉できるものがあった方が良い。プールには着替えもロッカーもないので必要最低限のもの以外は持っていかないほうが良い。この制約で家族全員でプールに入る機会は作れなかった(プール用のタオルがある、という触れ込みだったが部屋で見つけられなかった。どこにしまってあったのだろうか…)。
・寄港地で使用するカバン
当然、寄港地での移動にスーツケースを持ち込むわけにもいかないのでショルダーバッグやリュックなど移動に適したカバンを用意しておく方が無難である。自分も小型のカバンを用意していた…のだが、カメラや水筒が入らないため3日目以降は出発日に持っていた大きめのショルダーバッグを使用していた。お土産も入るので意外と良かった。
・ビニール袋
ゴミ集めから濡れたものの回収、未洗濯のものを入れたり、果てはショッピングバッグまでマルチに活躍するビニール袋。スーパーで貰ったものや買ったものを数枚畳んで持ち込むと便利である(これはクルーズ旅行に限らないノウハウだろう)。

かくして、準備を整え、出発日を待つのであった(続く)。

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