アタック25Next感想 2023年5月28日「30代大会」

今回は前回の自分が出た「20・30代大会」と同じく世代くくりの大会であるが、「競技かるた」「野球」「和洋折衷コーデ」などかなりのアピールポイントがある人々が参加者に選ばれている。「キャラクターものを着ている先生」は他のお三方に比べると個性としては弱いものの自分のアピールポイントをしっかり作っている印象である。また、とにかくキャラクターがさっぱりしている。
自分は「初めてクイズ大会に出る」というくくりでふわっと出させていただいたと思うので、再出場の際には個性やアピールポイントを用意したほうが良さそうだ。これから予選を受けられる方も面接でレアな属性や面白いアピールポイントを強調していくと良いかもしれない(テレビクイズ番組は「クイズ」であると同時に「バラエティ」でもあるので、やはりテレビ映えする「陽の空気」をまとう必要がある)。

勝負は白熱の展開の末、緑が制する。最後はバラエティ映えはしない結果だが、この戦いが4名で行われ、1枚でも多く取ることに意味のある大会であるということを理解していると全体で数学問題を2問とも取った、という点も含めて赤はベストバウトだったと言える(そもそも、トップ賞争いに関わらない色で結果が決まる、という偶然性もまたアタック25の面白みなのである)。

白は9.の「数字をあてましょう」を正解してしまったところから災難続き。答えても答えても角にたどり着けないという状況で正答を続けてしまい、他色をアシスト。それでも気合でアタックチャンスにねじ込み角を獲得、トップ賞争いに残り続けるも正解しないと敗退の局面が続き最後は力尽きる結果に。終わってみれば10問正解誤答なしという完璧な結果にも関わらず6問正解の緑に討ち取られるパターン。3週連続でたくさん答えた人が報われない結果となってしまった。

今回は勝負のターニングポイントと言うべき問題はあまりなかったように感じたため、考察は割愛するが、いくつか気になる問題、押しがあったのでそれについて語りたい。

1.のビジュアルクイズの正解、「アスパラガス」は唐突なように思えたため調べたところ、5/25の誕生花がアスパラガスであった。流石に対策できない。

8.の「同じ体積の立方体と球、表面積が大きいのはどちらでしょう。/」は与えられるシンキングタイムで飛び込むのには余裕がない。同じ体積の立方体の表面積は球の表面積の1.24倍という知識としてまるっと飲み込むしかないのだろうか。

1.24倍の証明。

13.の「英語で5月の女王を意味する名前が/つけられたジャガイモの品種は何でしょう。」は通常のクイズでのスラッシュならばこれでokだが、アタック構文的にはやや危険なダイブである。「英語で5月の女王を意味する名前が/つけられた「メークイン」と言えば何という植物の品種でしょう。」という変化球が存在しうる。もちろん、こうした冗長さは流石にアタック構文でも忌避すると思われ、「植物の品種で、「メークイン」「男爵いも」といえば何の品種でしょう。」のような構成になると思われるが、やや思い切りが良すぎるかもしれない。ただし、今回の挑戦者はアタック構文への適応が非常に高く、読み違いでの誤答をしていない。私もまだアタック構文の研究に着手していないため、この書き出しなら「メークイン」一択なのかもしれない。有識者の意見を伺いたい。

24.「1月に辞任したグエン・スアン・フックに変わって新たな国家主席にボー・バン・トゥオンがさきごろ就任したのは東南アジアの何という国でしょう。/」という問題。いくら国家元首問題とは言え聞き馴染みがない人物でありグロ問の類にあたる。「グエン」からベトナムへの連想がなければ正解は難しく、白はよく飛び込んだと思う(答えを知っていればボー・バン・トゥオンあたりで押せているはず)。

28.野口雨情、これ以上無い完璧なスラッシュなのだが、青の方、痛恨の思い出せず。

今回は試合に勝って勝負に負ける、というアタック25の醍醐味がよく表現された回であった。

追記:徳江氏の考察記事はこちら。

私の十八番とする「運命の選択」についてはっとする考察を加えてくれた。直後の盤面だけでなく、自身の調子や流れを読んだ采配が時に大きな変化を生む。まだまだパネル考察の道遠し、である。


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