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ブランド開発・新規事業開発の最初のところ【sato流 戦略立案講座⑦】

とにかく質問が多いのがタイトルの通り、ブランド開発や新規事業の一番最初のところをどうするのか?ということです。
これは一言で言えば、

インスピレーション

です。
理屈抜きに頭に浮かんで来たさざ波のようなもやもやとした感じを捕まえるのです。決して頭で考えてはいけません、頭で一生懸命考えるようなことは予定調和とでも言うべき薄っぺらなものなのです。

お客様の心に響くブランドコンセプトなり事業コンセプトやビジョンは、心の奥底から湧き上がってくる微かな情報を核として、自問自答しながらその核を大きくはっきりさせていくのです。結晶を作っていくような感じです。

①まずは、何をテーマにインスピレーションを得るのかを明確にします。

たとえば「食品業界におけるDX」はどんな未来になっているのか?、今検討しているDXブランドはお客様にどんな価値を提供するのか?を自分に質問します。

②そして、そのことに集中し続けます。

③すると、じわ~と答えが浮かび上がるのです。


これが最初の小さな核になる部分です。この段階では「頭」は「何をいっているんだ。そんなことはあり得ないだろう。」などと騒ぎますが、無視します。(と言ってもいつも心が迷います。「ええーー、これをどうやってクライアントに説明しようか?」「もしターゲット顧客に全く受け入れられなかったらどうしよう?」などと頭の中は勝手におしゃべりが始まり、落ち着いた気持ちになれません。)

④しかし、湧き上がってきたアイデアを信じるのです。(ここがミソ!)

⑤これを核に、結晶が大きくなるがごとく、自問自答を繰り返しながらコンセプトを仕上げていきます。

これでもまだ本当にこのコンセプトが正解なのか自分自身では確信が持てません。

⑥クライアントにプレゼンをします。クライアントのインスピレーションが刺激されて、「あっこれだ!」「目からうろこ!」という反応が来たら正解ですので、確信を持ち、具体的に事業計画を立てていきます。

つかみ所がないので、多くの人はこの不確実な世界に身を置くことをためらうのです。だからお客様の心を揺さぶるようなコンセプトができないのです。腹を括って自分の奥底にある直感に身を委ねてみることがポイントです。

そして、さらにお客様の心に深く突き刺さるコンセプトをつくるには、日頃から理想を無意識の中に入れ込んでいくことが大切です。まさしくAIをトーレーニングするように、美しく調和のとれたモノや情報にたくさん触れて感性を磨くということです。感性というとまた難しく感じる人がいらっしゃいますが、要は、バランス感覚を磨くと言うことです。頭で考えるエゴや偏見を取り除くとバランス感覚は磨かれていきます。

マーケティングや新規事業開発の教科書に出てくる内容は、このあとの作業になります。

とにかく最初は、ぼんやりとしているのです。ぼんやりを無理に頭で判断したり形にするのではなく、はっきりするまで自問自答を繰り返すことが大切なのです。

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