偽スピリチュアルとスピリチュアリズム
禅の公案に隻手の声というものがある。隻手とは片手のことだ。両手で音は鳴るが、片手で鳴る音とは?という禅問答である。片手でも音は鳴る。という事は片方に実体は無くとも、存在はあるという事だ。虚の存在があるという事であれば、隻手の声とは虚実の交点に鳴る音があるという事だ。一般に感嘆や感激の時に手を打つものであれば、その音というのは真実と言い換えてよかろう。つまり、虚実の交わりに真実があるという事である。敷衍すれば、虚実とは陰陽、光と影とも言い換えることができる。左右、男女、阿吽、諸