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馬のエサ代が売上になるスキー場が未来。大量高速輸送のゴンドラ時代は過去の話し

日本で最初のスキー場は1911年(明治44年)にオープンした山形県の五色温泉スキー場と言われています。今からちょうど110年前です。

そこからバブルをピークに日本には、沢山のスキー場ができゴンドラが新設され沢山の人間が一気に山頂へ短時間で行ける仕組みになった。
スキー人口もバブルをピークに右肩上がり、まさにスキー場の黄金期時代だったと推測されます。

その後、ピーク時から7割減少し横ばいが続いています。
何十年の時が経ち、当時に作ったゴンドラやリフトの老朽化が一気にきてスキー場はバブル期以来の大型投資でまたゴンドラやリフトを新設するとニュースが流れています。

110年間スキー場は大きく変わっていないという疑問

約100年間で気候温暖化は進み、白黒写真はカラー写真になりデジタルになり、約120年前に日本で初めて作られたガソリン自動車ができ、バブル到来、IT、働き方も大きく変わりました。

しかし、スキー場は110年間で名前も変わっていない。
大量の人を短時間で運ぶリフトやゴンドラのコンセプトや仕組みも大きくは変わっていない。

ゴンドラやリフトには、人件費も整備費も含めた高額のコストがかかっているはず。
つまりリフト券の収益に頼る売上、コストの構造も110年間ほぼ変わっていないのではという疑問。



もう実は「大量高速輸送時代」ではないのでは?

もちろんこれからの時代もゴンドラやリフトがないとスキー場は成り立ちません。何が言いたいかというと「山頂まで人を上げるための面白い手段が沢山あっても良いのでは?」という提案です。


 
コロナでゴンドラやリフト等の「密」を避ける時代。これは、これから先も変わらず続く普遍的なものだと思います。またゴンドラやリフトのような宙に浮いている輸送手段は、風に弱いのが特徴。

110年間変わらず、宙に浮くという一つの輸送手段に頼っている時代は、もう終わっているのではと感じています。
 
つまりゴンドラやリフトを含めて色々な輸送手段があるべき。しかもこれからの時代のキーワードとして「創造的な体験」としての面白い輸送手段が必要であると思います。

では面白い輸送手段って何?

ゴンドラやリフトは、大量高速輸送だとしたら
「少量低速輸送」→「中量中速輸送」→「別の角度の大量高速輸送」を順に3つ考えていきたいと思います。あくまで創造的で面白くがテーマ。
(現実には色々な問題はあるかと思いますが、ここは全て割愛します)

①少量低速輸送
例えば、馬で上げるという手段。しかも価格を無料とします。
無料ですが、山頂で馬の餌を売っている。餌は任意で購入可能。
自分のことを乗せて一生懸命頑張ってくれた馬に餌を買わない人はいないであろうという人間の性善説に従った輸送手段。
これによりリフト券の売上ではなく馬の餌代が売上になるスキー場になります。
白馬村で白馬の馬で山頂まで行けたら面白い。

②中量中速輸送
下記の動画は、海外のスキー場のある意味 新しいカタチの中量中速輸送手段。
腕力だけでロープにしがみついているのではなく、ハーネスとナッツクラッカーを使い体を寄りかかりながら登れる。女性や子供も可能。

しかし、乗るための練習が必要。そして手を離せば脱落するという登りも楽しめるゲーム感覚で面白い形。ゴンドラやリフトと違って風が強くても輸送は可能。

③大量高速輸送
創造的で面白く遊びココロもある大量高速輸送手段。
ニュージーランドのクラブフィールドにあるロープトーという輸送手段が、これからの時代の大切なキーワードが入っている未来の姿だと思っています。
かなり急な斜面でも直登に登ることが可能。
そしてスピートがリフト並みに速いのが特徴。下記の動画をどうぞ。

この角度でも直登で一気に登れるのが特徴で
ハーネスに寄りかかっているだけなので慣れれば楽チンです。
滑車が迫ってくる恐怖感とリスク管理は必要となります。
遊びココロもありスピードも速く風にも強いのが最大の利点。
しかし乗るためにかなり練習が必要である意味、簡単に乗れないというのが今の時代の面白さとマッチしていると感じてます。


まとめ:次の時代のキーワード

スキー場で唯一、楽しさにまだまだ可能性があるのは「山頂までの輸送方法」だと思っています。
スキー場の歴史において、輸送方法はほぼ進化していないし楽しさの可能性がかなり詰まっています。これからの時代にふさわしい新しい角度の面白い輸送手段が必要ではないかと思います。
 
それは、短時間で沢山の人を乗せて山頂にいく仕組みとは真逆のカタチ。
つまり「創造的な体験」として面白い輸送手段が必要だということ。「スキー場」という名前すら時代にマッチしていないと感じています。
 
スキー場の輸送手段は、実は考え方一つで
大きな予算ではなく低予算で面白いアイデアで変えていける領域だと思います。
山頂までの輸送方法には、きっとこれからのスキー場の大きな希望の未来が詰まっている。

ー終わりー


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