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始めようか、天才観測。本阿弥光悦の大宇宙に行ってきた

午前2時 フミキリに 望遠鏡を担いでったー
というわけでタイトルだけで釣られて国立博物館に天体天才観測に行ってきました。

というか、、この曲もう20年以上前の曲だよ。このタイトルがささるのは間違いなく30以上。もう色々怖い。

ちなみに俺の本阿弥光悦に関する知識はほぼゼロです。が。行ってみてきたら思った以上におもしろかったので素人の感想を書いておきます。

1.光悦自身はアートディレクターっぽい仕事が多い人だったっぽい。このディレクションに特徴的なのは「あえてずらす」みたいなところではと思った。あえて、蒔絵に鉛を組み合わせるし、そのラインもあえて真横じゃないし、変に膨らませる。きれいな屏風にあえて、自分の書をあとでペタペタ貼る。そのズレみたいまのが当時の人に刺さったのだと思う。このズレ具合が絶妙なのだろう。

2.脳梗塞になってからの書が凄い。
光悦は50過ぎてから脳卒中になり、手の自由が効かなくなる。で、書の人なのに書が自由に書けなくなる。脳卒中になった直後のの書を見るとこりゃ、(脳出血か梗塞)やっているわという感じの書になる(職業上よく見た)。このときの書はキレキレだったころの面影は全くない。が、凄いのはこれからでうまく書けないまま、書き続けてその中でバランスをみつけていく。晩年の作とかは全盛期キレキレのころより個人的には好き。本当にすげーなと思った。この動画の1分23秒のところが脳卒中やった直後(多分。字から予想)のヤツで、1分27秒あたりで一瞬映っているのが晩年の作です。

3.焼き物の何が面白いのかが少しわかった。
茶碗とかみても今までは何が面白いのかよくわからなかった。この模様が時雨の天気っぽく見えるから凄いとか言われても偶そうなっただけでしょ?別に凄くなくね?と。
が、今回の展示をみて逆にそこが面白いのかもと思った。つまり焼き物系はある程度方向性は決められるのだけれど、最後は焼きという決定的なランダム要素が入る。つまりディレクション+ランダム要素なのだ。これは現状の生成モデルが作り出す絵や音楽と非常に似ている。プロンプトで細かく指示だすけど、最後はGANの気分(random.seed とtemparture)次第みたいな。当然ランダム要素が原因で失敗も起こるけど、まれに自分の想像を超えてくることがある。大事なのは「超えてきてるな」というのを認識できることで、ここは今も昔も変わってないのかも。

というわけで、思ったよりも満足できた特別展でした。ちなみにチビスケ(8ヶ月)も良い子にして、そこそこ楽しそうにしておりました。が、彼が一番食いついたののは一般展示の埴輪。狂喜乱舞してました(笑)。1歳に満たない子供の心を鷲掴みにする埴輪すげー(笑)




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