見出し画像

変わるもの 変わらないもの

少し前のこと。
友人に「満月珈琲店の星詠み」という本を紹介いただいた。
4巻を大人買いして一日一冊の通読。

久々に読んだ小説だったけど、
ものすごく染みて、何度も涙がこぼれた。

この小説はイラストレーターの桜田千尋さんが描いた
色々なカフェメニューがお話の鍵の一つになっているのだけど、
その中に「シャボン玉のわらび餅」というものがある。

それに関し、著者である望月麻衣さんが、
あとがきで語っている言葉が
とても印象的だった。

『シャボン玉もわらび餅も、
昭和の時代から続く、すこしレトロなものです。
ですが、こうして工夫すると、なんと新しく感じることか・・。
これからの世の中も、こうして古いものをリスペクトしつつ、
変容していけたら・・・』

あぁ、これって、
梅干しも一緒だなって。

梅干しを作るという仕事は
遥か昔から変わらないけれど、

今に適応する変化という要素も
大切であるということ。

変化とは
新しい命を吹き込むこと。

変わるものと
変わらないもの

その間を呼吸するように
行ったりきたりしながら
梅の命を梅干へと移し替える。

今は
こんな梅仕事ができるような
準備の時期。

はやる気持ちを
そっとそっと
手放しながら
過ごす日々。


いただいたサポートは梅や梅仕事に関する研究活動費として大切に使わせていただきます。ご協力よろしくお願いいたします。