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カミュのペストを読んだ

コロナ禍なのでカミュの「ペスト」を読みました。ペストの流行の中、様々な気持ちを持つ市民が描かれていて、そしてそれと同様の感情を持つ市民が現在進行形のコロナ禍でも存在する…人々の心理をしっかり観察して描いているのに驚きました。暗くどんよりとした今の気持ちを抱えながら、丁寧にそして感情をなぞるような表現の文章を読み進めていくのはとても重い作業でした。

折角なので、この作品をモチーフにしたヘッダーを描くことにトライしてみました。何をモチーフとして選ぶか迷ったのですが、Wikipediaにあった作者アルベール・カミュ模写と、作品に出てくるペストで閉鎖された街の風景として、市民に愛されている聖堂と乾いた街に生える棕櫚(シュロ)をモチーフに選びました。下記引用:

“町の中央聖堂は、ともかくも、その週間じゅうほとんど信者の人々でうずめられた。最初二、三日は、まだ多くの市民が車寄せの前に続く棕櫚と柘榴の庭にたたずんで、街頭にまで打ち返して来る祈願と祈禱の波に耳を傾けていた。”
— ペスト(新潮文庫) by カミュ
https://a.co/jb1JoSz


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