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価値を見出していくことが大切

今日は福岡県公民館実践交流会があって、宗像ユリックスに行ってきた。
実践交流会は、前半と後半、4つずつの分科会があって、好きなところに参加できる。

朝倉市蜷城(ひなしろ)地区コミュニティセンターの事務局長さんによる、『老若男女 地域一体で取り組む地域おこし~「地域存続」と「未来の担い手育成」の取組みを通して~』という事例発表を聞いてきた。

平成29年の九州北部豪雨でも大きな被害を受けた蜷城地区は、浸水被害の影響もあって、人口が激減しているんだとか。

そこで、地区の存続と地域の担い手の育成を目的に、ワークショップをやって、地域の課題を抽出し、まずはできることからやっていく!ということで、3つの実行案を考えたそう。

その1つが、蜷城地区の魅力の再発見。
地域にずっと住んでいる人たちからすると、当たり前にやっていて気づかないことが、よそから来た人から見るとすごいことだったりする。
それが、小学校でのJRC(青少年赤十字)活動。

昭和28年の西日本大水害で、大きな被害を受けた蜷城地区。
惨憺たる状況だった小学校に、支援の手を差し伸べたのが、地域住民や日本赤十字社だったそう。
その支援への恩返しとして、小学校はJRCに加盟して、以来70年、活動を続けているんだとか。

蜷城小学校のJRC活動精神は、「気づき・考え・実行する」
これは子ども達だけでなく、親世代、祖父母世代にも根付いているそう。
発表をしていた60代後半の事務局長さんも、生まれた時からあるもので、小学校に入ったら当たり前にやっていた、と言われていた。

だからこそ、その価値に気づきにくい。
小学校では、子ども達にその活動の価値を伝えることにも取り組んでいるとのこと。

蜷城地区では毎年、西日本大水害の日と、JRC加盟の日に記念行事をやって、当時を知る人に来てもらい、その時の状況や精神を伝えてもらう活動を続けているんだとか。

そうやって、思いを継承する取組みを続けてきたからこそ、この活動と精神が、しっかり地域に根付いていったんだろうなと思う。

伝えていくこと、続けていくこと、そこに価値を見出していくことの大切さを、改めて実感した。

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