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『東日本大震災と社会教育』

石井山竜平 編著『東日本大震災と社会教育 3.11後の世界にむきあう学習を拓く』

先週職場のキャビネットの中を片づけていたら出てきたので、読んでみた。

震災から1年が経った、2012年4月に出版された本。
災害当時の状況や、その当時の思いを、当事者や支援者、様々な立場の人たちが語ったり書いたりしたものをまとめたもの。

障害者や子どもへの支援、漁業者や農業者の思い、被災地から立ち上がろうとする若者や、避難所運営する公民館職員、支援にあたるNPO職員などなど、色々な人たちの視点が盛り込まれている。

岩手の社会教育主事の佐藤真さんという方の文章に、
「公民館や類似施設を取り巻く環境は厳しい。行政には、限界があることも分かっている。だからこそ、地域のことや、みんなの安心を一生懸命考えられる人を育んでいくことが重要だと思う。浮かび上がった課題に正面から向き合った時に、既存の枠や縦割りの弊害を乗り越えたあたらしい仕組みが生まれてくるように思う。できない言い訳を考えるより、実現するために何が必要か考えたい。まずは、私たち職員自身が学ぶことと、仕事に自信と誇りをもつことが最重要と考える。
やはり、今社会教育の真価が問われていると思う。」
というのがあって、震災を経ての言葉だからこそ、余計に重い言葉だと思った。

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