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湯島天満宮で挙式

妻の息子が東京は文京区の湯島天満宮で挙式した。

湯島天満宮といえば学問の神様、菅原道真公を祀る神社。
受験のたびに合格祈願に訪れ大変お世話になった。
湯島天満宮の刻印入り鉛筆にも、選択問題の正答率アップではかなりお世話になったと思っている。
確かお礼参りにも来たはずだ。

そのゆかりの神社で身近な若者が挙式することになろうとは、不思議な縁を感じる。

息子夫婦は和婚志向が強く、加えてまだあまり蓄えがない。
熟慮の末、ホテルなどでの華やかな結婚披露宴ではなく、神社での家族婚を選んだというわけだ。

彼は親の家業不振もあり国立大学に進むしかなく、奨学金を借りながら大学院まで学びを究めた。

卒業前に両親の離婚も経験し、"家"を守る使命と責任感は知らず知らずのうちに強固になった。

就職先の初めての土地で奥さんとなる女性と出会い、5年の歳月を重ね先日の式に漕ぎ着けた。

お相手は三人姉妹の次女。
長女は結婚し三人の子供に恵まれた。
三女も結婚し一足先に夫婦生活をスタートさせている。
お父様の仕事も安定していて、まさに絵に描いたような幸せな家族だ。

一方、彼の実家はといえば、相変わらず家業は振るわず、彼の母は僕と再婚して一応生活は安定してはいるが、ひいき目にも娘の嫁ぎ先として手放しで喜ぶにはほど遠いだろう。

そんな状況であってもお互いの結婚したいという意思を貫くために、よく話し合い、一つずつ障害をクリアし一歩一歩階段を登った末にたどり着いた幸せのステージ。

試練はそれを乗り越えることができる者にのみ与えられる、とどこかで聞いたがその通りだと思う。

まだ三十歳を少し超えた若さで見違えるようにたくましく成長した若者たちを、微力ながら応援したいと改めて誓った身近で大きな出来事だった。

おしまい

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