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盗っ人のひげに藁しべ

やましい行為をした者は、いくらその場をつくろっても、しょせん、隠し通すことはできないことのたとえ(インドの言葉)

政・官・業の癒着が
今まさに指摘されて
いる昨今だが、
収賄疑惑が
明るみに出ると、
当事者は、判で押したように
身の潔白を主張する。

降りかかる火の粉を
払おうとむきに
なればなるほど、
かえって傍目には
疑惑は深まるものだ。

この言葉の由来には
こんな逸話がある。

農業 農民 ベンガルの農業 - Pixabayの無料写真 - Pixabay

あるとき、何人かを
窃盗容疑で捕えてみたが、
厳しい追及にもかかわらず、
だれ一人、白状しない。

そこで司直(裁判官のような人)
は言った。

「盗んだものはわかっている。
そいつのひげに藁しべがついているのが何よりの証拠だ!」

それを聞くなり、
一人の男が、
何気に手を
やりながら
まわりを見回した。

その行動を
見逃さなかった司直は、
追及したあげく、
その男の家から
盗品が見つかり、
動かぬ証拠と
なったという。

イラスト素材:海賊/作者: ACworksさん

このように、
後ろめたいことをすれば、
いくら隠そうとしても
ついぼろが出てしまう。

この犯人の心境を
うまく捕えて、
相手をひっかけてでも
暴き出すベテラン刑事は
「刑事コロンボ」
あげられるでしょう。

能ある鷹は爪隠す
ではないですけど、
身なりやしゃべり方から
相手を油断させて
まんまと犯人を
ひっかけてしまう。
その独特な愛嬌と風貌から
世界中から
愛されキャラとして
人気があります。

話は戻しまして、
不器用な生き方と
いわれようとも、
正直な心がけを
忘れなければ、
悪事に手を
染めることはない。

この他にも日本の言葉で
【問うに落ちず語るに落ちる】
という言葉がある。

これはまた後ほど、
ご紹介するとしましょう。


「藁しべ」とは
藁しべ長者でお馴染みの
稲わらの芯のこと。
また、わらのくずのことである。

イラストac素材:わらしべ長者より/作者: パコたんさん


タイトル写真素材:アレチヌスビトハギの小さい花(作者: シロ★くま)
花の由来:荒地盗人萩・荒れ地に生息するヌスビトハギ(盗人萩)に似ているから

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