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『Jumbo(仮)』(象が主役のアクション映画)のプロット

 とあるまとめサイトでこんな記事を見かけた。

 で、思った。サメやシャチやアナコンダやワニやピラニア、グリズリーや犬その他の動物を主役にしたパニック/ホラー映画はさまざまあるけど、象が主役のやつってあるのかな?

 ない、という前提でプロットを考えた。ホラーとしては、頭もよく、執念深い象が、一つの村を壊滅させる、という話がよさそう。だがそれよりもっと自分が観たい映画のアイディアが浮かんだのでプロットを書く。

主人公のアフリカ象がサバンナで密猟者に捕獲され、カリブ海のとある島へ密輸される。その島の持ち主は、何か世界的なビジネスで大成功を収めている(雑)グローバルスーパーリッチの白人男性。島には広壮な別荘があり、そこで世界の権力者を招待し、パーティ等を催している。

パーティは主に性接待。人身売買された少年少女を、権力者たちの性欲を満たす生贄として捧げている。権力者たちの欲望を満たし、秘密を握ることで島の持ち主(以下ヴィランと記す)は己の権力と地位を維持し、さらなる金を得ている。

島は当然ハイテクやマンパワーによるセキュリティシステムで厳重に守られている。外部からの侵入者を防ぐと同時に、囚われの身である少年少女を逃がさないためでもあった。さらに、ヴィランの趣味で、別荘の周囲は何重かになった檻に囲まれていた。それぞれの檻には、野生動物が飼われている。ライオン、トラ、ワニ、サイ、カバ、ハイエナ、チンパンジー、ヒグマ、アナコンダ等々。シャチが暮らす水槽や、ピラニアが生息する川なんかもある。ヴィランは動物好きで、自らの力を誇示するためにも違法な手段で世界各地から動物を集めていた。

密輸された象もその一頭。島で唯一の象で、ヴィランにJumbo(ジャンボ)と名づけられる。ジャンボの檻は、一番外側だ。

島の警備員たちは、ジャンボがおとなしい性格であるのをいいことに、ことごとくジャンボをいじめ、からかう。だが、そんなジャンボに唯一優しくしてくれた人間がいた。ある日、人身売買により島にさらわれてきた、少女の一人だ。少女は初めて生で見る象に感動し、持っていたリンゴをジャンボに渡す。ジャンボは喜んでむしゃむしゃ食べる。一頭と一人の間に友情が芽生えた瞬間だ。

それからしばらくして、ジャンボは少女と再会する。だが、少女はぼろぼろで、必死の様子だった。別荘から逃げ出してきたのだ。ジャンボの目の前で、少女は警備員たちに捕まる。その場にいたヴィランは、少女に自ら厳しい仕置きをする。ジャンボは怒り、吠える。少女は別荘へ連れ戻される。ジャンボは彼女を助けようとするが檻に阻まれ、かなわない。

このあとはひたすらアクションの連続となる。
 ジャンボは警備員を観察し、隙を見て殺し、檻の鍵を奪い、解錠すると、少女を助け出すため、別荘へ向かう。その途中、それぞれの檻の獣たちと闘い、倒さなければならない。いくつもの死闘を制し、ぼろぼろになりながら、ジャンボはついに別荘にたどり着く。
 その狡猾さとパワーを武器に警備員やゲストの権力者たち、ヴィランを殺し、あの少女を含む少年少女を助け出す。
 少年少女はインターネットを使ってヴィランらの悪行を暴き出し、世界の権力者たちの秘密を暴露する。
 てんやわんやとなった世界で、少年少女は今や命を狙われる対象となる。どこの国の軍隊や警察を信じることもできない。だが彼らには一計があった。自分たちを守ってくれると唯一信じることのできる企業――世界的なスポーツブランドに保護を求めたのだ。
 彼らは救出され、動物たちも保護されるハッピーエンド。
 ラストシーン――サバンナで少女に別れを告げ、群れの方へと進んでいくジャンボの姿。
                               (完)



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