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老齢基礎年金ってなんだろう?

国民年金(基礎年金)は日本国民なら誰でも受け取ることになる年金です。
今回は老齢基礎年金について掘り下げてみたいと思います。

基礎年金は全国民共通の年金

日本では、職を持たない人や自営業の人など職業を問わず20歳以上60歳未満のすべての人が国民年金という制度に加入し、全国民共通の基礎年金を受けることになっています。
基礎年金は3種類。老齢基礎年金と遺族基礎年金と障害基礎年金です。
このうち年をとったときに受けられるのが老齢基礎年金です。

老齢基礎年金は40年加入で満額80万円を受け取る

日本国民なら誰でも20歳から60歳まで国民年金に40年間加入して65歳から定額(約80万円)の年金を一生涯受け取る。これが老齢基礎年金の原則です。
年金の話が難しくなるのは原則以外の特別措置や特例がとても多いからです。
それらをもれなく説明しようとするとややこしくなるので、ここでは原則で話を進めます。

加入期間1年は年金2万円に相当?

40年加入すると満額の老齢基礎年金約80万円(年額)が受けられます。
加入した期間が40年よりも短いとその期間に比例して年金は減額されます。40年で80万円ということは加入1年で2万円という計算になります。
(ただし、年金受給には10年以上加入という条件があるので加入期間が10年未満の場合は年金を受けることはできません)

加入期間って何?

加入期間とは原則、保険料を支払った期間です。
国民年金保険料には免除制度や納付猶予制度、払ってないけど加入期間とみなす特例があったりしますがが、ここではその話は省きます。

老齢基礎年金を10年受けたら支払った保険料とトントン

令和4年度の国民年金保険料は16,590円。これを40年間支払うとすると796万3,200円≒約800万円になりますね。
(実際の保険料額や基礎年金額は年度で変動があります。)
さて、さきほど老齢基礎年金は約80万円と言いました。
この年金を何年受け取ったら元が取れるでしょうか。
800万円÷80万円=10年
そう、65歳から75歳になるまで10年間、年額約80万円の老齢基礎年金を受け取ったら40年間支払った保険料とほぼ同額になります。

85歳まで生きたら支払い額の2倍の年金を受けたことになる

85歳まで生きて、20年間老齢基礎年金を受け取り続けたとしたらどうでしょう。
受け取る年金額の総額は1,600万円になります。
支払った保険料を倍に増やしたことになりますよね。

いま支払う保険料を将来受け取る年金のための投資と考えてみる

年金制度は公助の制度ですから、損得論で語ってはいけないとよく言われます。
しかし、加入者であるわたしたちにとって年金制度は長生きリスクに備えた保険でもあります。
自分で払う保険料を自分が受け取る年金のための積み立て、あるいは投資と考えてみてもよいように思います。

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