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老齢基礎年金はいくらもらえる?

日本国民が65歳から終身もらえる老齢基礎年金は満額で約80万円。10年間で総額800万円、20年間で1,600万円になります、と前回書きました。
実際の年金額は毎年度改定されるので、もちろん正確な金額ではありません。
そして加入期間が40年未満の場合も満額の年金にはなりません。
実際のところ老齢基礎年金はいくらもらえるのか?今回はその計算方法について見てみましょう。

2022年度の老齢基礎年金は777,800円

昨日100円で買えたコンビニのコーヒーが今日は110円に値上げされていました。
100円の価値が昨日と今日とでは違っています。お金の価値は時の流れとともに変わっていきます。
同じように経済の変動によって年金の価値が下がったりしては困ります。
ということで、年金の価値が守られるように、国の年金額は賃金や物価の変動率などを反映して毎年度改定されています。
2022年度の満額の老齢基礎年金額は777,800円です。
ちなみに2021年度は780,900円、2020年度は781,700円でした。来年度は直近の物価上昇率が高いので2022年度よりも上がるのではないかとみられています。

老齢基礎年金は40年加入して満額が受けられる

老齢基礎年金は、20歳から60歳になるまで40年間加入して保険料を納めた場合に、満額の777,800円がもらえます。加入期間が40年未満の場合は、次の計算式のとおり不足期間に応じて減額されます。

この計算式の「加入期間」とは次の期間です。
①国民年金の第1号被保険者(自営業や学生)として保険料を納めた期間
②国民年金の第2号被保険者(厚生年金の加入者で20歳以上60歳未満)の期
 間   
③国民年金の第3号被保険者(第2号被保険者に扶養されている配偶者)の期
 間
国民年金の加入者にはこの3種類があり、保険料の支払いについては次のようになっています。
①自営業や学生の人は、自分で国民年金保険料を支払います。
②厚生年金加入者(会社員や公務員)は、給料から天引きされる厚生年金保
 険料に国民年金の分が含まれています。
③会社員・公務員などに扶養されている配偶者の期間は国民保険料を払った
 期間(加入期間)として扱われます(自分で保険料を支払う必要はありま
 せん)。

保険料を免除された期間がある場合は、その期間については免除割合(全額・3/4・半額・1/4)に応じて年金額が減額され、満額にはなりません。

老齢基礎年金額の早見表(2022年度の額)

加入期間に応じた2022年度の老齢基礎年金額の早見表は次のとおりです。

老齢基礎年金の計算方法はどんな職業でも共通

会社員や公務員の場合は、厚生年金にも加入するので老齢基礎年金のほかに老齢厚生年金も受け取れます。厚生年金はその人の加入期間と現役時代の報酬に応じて計算されるため年金額もひとり一人違います。
老齢基礎年金の計算方法は、自営業でも会社員でも無職でも同じです。加入期間が同じなら、職業を問わず同じ年金額になります。

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