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【今日の読書旅】

運を支配する
桜井章一・藤田晋 著 幻冬舎新書 2015年

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ー超要約ー
運を支配するのは「心の軽さ」「流れを読むセンス」「覚悟」そして「愚直さ」
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麻雀会で、引退するまで20年無敗の桜井章一氏と(株)サイバーエージェントCEOの藤田 晋氏が語る「運」を支配する生き方(勝ち方)の本。実は、藤田氏も2014年麻雀最強位タイトルを獲得している。


藤田氏曰く、麻雀で培った経験が、その後の仕事にい生きているという。
特に影響を受けたものは、「己を律すること」「正々堂々と戦う」ことの2つだという。


麻雀の弱い人は、己の欲望に負ける人。


「洗面器から最後まで顔を上げなかったものが勝つ」

ビジネスにおいて早く楽になりたいと勝ちを急ぐ人も、負けが込んで挽回しようと熱くなる人も、「己を律する」ことができない人は結局、欲に飲み込まれて自滅していく。


麻雀にみるビジネスの縮図とは?

・どんな牌が配られるかわからない「不平等」なところからスタート
・一定のルールに則り、配られた牌を元に、いかに人より早く大きく上がれるかの「相対的な競争」
・局の進行、相手との点棒差など刻一刻と状況が激しく変化するなかで冷静で素早い「状況の判断力」が問われる。
・4人に1人しか這い上がれないため、大半の時間は「忍耐力」を要する。


❶[3セレクト]

①勝負は複雑にすると負ける
ゲームや賭け事で初心者が大勝ちしたり、大金を稼いだりすることがある。(ビギナーズラック)なぜか?ビギナーは難しい複雑な手が選択肢の中にないので、必然的にシンプルな手を持ってくる。それが。結果的に勝ちへとつながる。なぜ、シンプルな方が良いのか?それはシンプルな手にはムダがなく、速く動けるからだ。

ビギナーズラックをもたらすシンプルさは、「難しく考えない」ことからくる。多くの人は、理性でつかめないものと捉えがちだが、運は、決して不合理で理解しがたいものではない。日々の行動や平素の考え方、仕事や生活に対する姿勢が運という形をとって現れるだけのこと。極めて具体的で、かつシンプルな原理で動く。


「知識」が多くなると、ビギナーズラックの時のシンプルな感覚をなくしてしまいがち。初心を忘れることなかれ。ビジネスでは、「自分が客だったらこうして欲しい」という素直な気持ちに立ち返ってみると良い。シンプルに考え、シンプルに行動するのが一番強い。そして、意見に頼るのではなく、自分を信じる心の強さを持つことが必要だ。


②洗面器から最初に顔を上げたやつが負ける

仕事のレースで脱落していく人を順にあげると、
1、忍耐力のない人
2、目標設定の低い人
3、固定観念が強くて変化できない人

低い目標を達成して満足している人は、高い目標を目指して必死にあがいている人にはかなわない。達成するかしないかの前に、モチベーションと努力の大きさで差が開く。また目標を高くして頑張っても、固定観念が強いあまりに変化を恐れる人は早晩行き詰まる。しかし、何より脱落するのは、忍耐力のない人。忍耐力のない人は競争に勝つことができない。企業社会における競争には「こうすれば結果が出る」という決まったルールはない。

正解をあれこれ探しながら、たとえ正解が見えなくても、ともかく結果を出す。そのための忍耐力がなしには、競争に勝つことはできない。地に足をつけ、自分のペースを崩さず、その中で主体的にコントロールしていかないといけない。早く楽になりたいという欲望、世間に評価されたいという誘惑に負けてしまってはいけない。


③”力み”が全てを台無しにする

考えると体は必ず硬くなる。力を抜くことは、麻雀に限らず、スポーツでも仕事でも生き方でも全てに通じる。力が入っているものは、一見強く頼もしく感じられるが、壊れやすい。勝ちたいという欲が強すぎると、力みが入って勝てない。勝ちたいという気持ちは、頭の片隅において、忘れたかのように淡々とやるべきことをやる。それが結果を出すかどうかの大きな分かれ道になる。


+1:「ものすごく運がいい人」が続けていること


運の量は無限。17年前に3人でゼロから始めた会社が今では社員約3000人、売り上げでいうと年間2000億円を超えている藤田氏。史上最年少の26歳で上場した時も、売り上げが5億を超えた時も、10億を超えたロキも、いつも「ここが自分の運のピークかも入れない」と感じていたという。なぜなら、出発点を振り返ると、本当にゼロだったから。でも、その後も1000億を超え、2000億をこえ、会社にはどんどん素晴らしい仲間が集まり、本をかけば、ベストセラーになり、プライベートも充実。家庭も円満で、麻雀最強位のタイトルまで獲得。「あいつはツイてる」という人もいるかもしれないが、ラッキーパンチのような運だけで、ここまでは来れない。藤田氏は、正しい選択と努力を続け、階段を上がるように一歩一歩進んできた感覚があるという。


❷[エピソード]

 
出発点で力が同じレベルにあるAさんBさんがいるとする。Aさんは正しい選択をし、努力もたくさん重ねているため、伸びている。方やBさんは間違った選択をしており、当然うまくいかず、同じレベルに止まったまま。最初に開いた2人の差は、ほんのわずか。しかし、成功とは、わらしべ長者ようなもので、二条作用が働くもの。はじめの頃は、小さい勝負のステージしか与えられないが、勝者にはより大きなステージが次々と用意される。そこで毎回「正しい選択」と「努力」を続けているAさんは、倍々ゲームのように伸びていき、気がつくと途方も無いところへ行っている。まだ出発点でくすぶっているBさんからみると、どうやってそこに行き着いたのか見当がつかず、「ものすごく運がいい人」としかとらえようがなくなる。
「正しい選択」と「正しい努力」を続けていれば、運は福利のように積み上がる。


❸[今日からのアクション]


本当に強い人間は、「勝つ」ということにはあまりこだわりを持たない。人間が生きている世界には、本来「答え」などないのだ。「無し」から「答え」をつくる姿勢が大事だという。答えがないかもしれないことを知っていて、それでも答えを「有り」に持っていこうとするのが「ベンチャースピリッツ」の本質。そして、勝ち続けるために走りながら、次の矢を放つ。流されす、自分の選択を信じて貫く。そんな生き方を私もしていきたい。書籍「ファクトフルネス」が問題提起しているように、その他大多数の意見に流されず、本質を見抜き、己を信じる強さを磨いていく。
不調の時は「基本動作」に立ち返るというとても大切な姿勢についても語られている本書。何かに囚われ、迷子になっている全ての人に、おすすめっ。
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