いるのにいない
いないのにいる

ねぇ毎日はたのしい？
天使が一人死んでも私は意に介さない

所詮ぜんぶ空想だから
余裕のない大人を何度でも睨みつけるよ
ねぇ私こんなとこまで
たった一人で来てしまった、

言葉は音速で通じるご時世
瞳は光を超える
あなたの手中には収まらないよ

人の孤独が怖いのは罪悪感のせい
砕かれた砂時計
私のせいじゃないし、私のせいじゃない
永遠に止まる、巻き戻される
私の時間はぜんぶ私のもの

倫理観を投げ打って、
お気に入りの偶像にくちづけを繰り返してる
常習犯はあたしで
完璧な回答を今夜したばかり、
勝てる気がする

誰かの心に巣食うより
たったひと時だけ、すべての瞳を奪いたい
目を逸らしたら忘れても
思い出せない夢みたいに燻る

罪を知り
優しさを知り
時が止まれば何事も優しく

好きですと言わずに
香りも届かぬ距離に
絹のような髪を微かに揺らす

七難隠す白い肌
誰もが知らぬ真相
きみの現実味のない美しさは
罪悪感を和らげてくれる

透きとおる誕生月
誰に言い訳してるの？

いつもの癖でイルミネーションを噛み砕いて
いくつもの視線を受け流しながら歩く
せめて自意識過剰でなければ生き抜けないわ

近頃あなたの夢以外はいつでも悪夢
飛び起きて、夢現の影に後ずさる
本当の朝はどこ
本当の夜は終わった？

あなただけが完璧で完全に美しい夢