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2017年7月の記事一覧

いろいろな思惑に向き合って
すり減る自分を埋めるため
もうすべてが欲しくて苦しくてたまらない

あれもこれも欲しくて
生きてるものはいらなくて
わかってるつもりの夏
君の好きな季節
あたしは好きじゃないし

上下のない心と世界
君の言う方が上でいいよ

何のために、

あなたも頑張って
私も頑張って
みんな頑張ってるし
私だって頑張りたいし
もっと頑張れたはずだったのに

同じ雨の下で傘を取り合ったって
お互いに優しくなんてなれないし
ましてや責めることもできない

私は欲しがってるかもしれない
新しい陽の光と傘

洗練されちゃったのは
都合のいいとこだけ集めたから
社会的死を恐れなければ
あなたの寿命はもちろん伸びる

弱音を零す強さを持ってたら
あるいは何も持ってなければよかった

選ばれることを待ち続けて
世の中の抜け目を探すような日々
君や私の代わりなんて星の数ほどいるから
もうこれ以上許してはだめ

難しいものばかり欲しがって疲れて
崇高な哲学は朝焼けに融けるし
生きた心地のしないカレンダー
花火の音を聞きに行こう
今年こそ

無題

読んでいたのはアルバム
空気に晒したら色はあせるけど
元から色なんて着いてないわたしたち
大丈夫でしょ?

寝ても覚めても夏だし
天変地異は避けられないし
協力者より共犯者がほしい気分なこの頃
大丈夫じゃないわたしは秘密を着て
透明になる

誰でもよくない
わたしは選ぶし、あなたは選ばれる

淑女たる爪先を見せびらかして
あたしのからだは羽根のように軽く
ハイヒールと建前の上に器用に立つ

月下美人の香りに喘ぎ
充分無理したすべてが
静かに悲鳴をあげる今夜

今夜だけは

あなたを苦しめる熱を
するりと撫でるだけ
わたしは古来の魔法を使う
黙って癒やされて

溜められるだけ溜めた
わたしの中で火花が散る
生かすものと殺すもの
あなたから奪えば
この熱もわたしのもの

空が塞がって世界が狭くなって
こんなに近くにいてもすれ違って
同じ地図の中
同じ雨の中

傷にもならずに腐っていくから
気づいたときにはもう戻れない

苦しい夢が明けた朝
寝ぼけたまんまでだれかを掴んだ

冷えた部屋で落ち着かせて
二度寝の最中でぎゅっとしてね
微睡みは7月に似合わない
あたしも夏に似合わない

思い馳せる未明
君はいい夢をみていてほしい
誰の餌食にもならず
夢の中だけは浪費されないで

生み出した灼熱が暴走する
世界が端から崩れていることに君は気づかない
同じ空気を吸っているだけで
それで何を許せというの

怒りか喜びか
震える肩を抱いて
もう終わった人生を見てる
綺麗事を否定するだけで
片付く仕組みならよかったのにね

夜ごと燃え上がる一瞬の花
私が追うのはもっと遥かな夢
売れ残ったら君のせい

私が愛するのは季節の狭間
きれいなものだけが好き
主導権は意外とこちらにあるけれど
不安にならないで