無題

昔あなたのために描いた
まさかお忘れじゃないでしょう
引っ掛けた親指が凍りついた
もしもその目が私を捉えても

忘れたわけじゃない
慰め合った日々と罪と
振り返れば変わらずに雨の降る
繰り返した戯言と罪と
失くした微笑みと罪と

縋ってもいつかは
誰もが大人になる
いつかはここも忘れられて朽ちる
タイムカプセルでも埋めて
死ぬまで忘れてしまえばいい