見出し画像

ウェブ解析でGA4 with BigQuery はじめてみますか?

はじめに

 GA4がリリースされて1ヶ月ほど経とうとしています。まだ実践でのGA4利用がない筆者としては、BigQueryへの無料でのデータ連携が今回の目玉と考えています。
 そこでウェビナーから得たGA4の概要と、実際にBigQueryへの連携を行うまでをまとめました。

このnoteの構成
 1.GA4について、従来との違いをまとめ
 2.GA4からびBigQueryへの接続を解説

1.  GA4の概要(これまでのGAとの違い)

GA4と従来GAは別物と考えたほうがよいです。かなり戸惑うこと間違いなし。
Urchinをgoogleが買収したことで、別のDNAが取り込まれたという歴史から生まれたという背景があるようです。
Firabaseを使ったことがある人には、ほぼFBのweb版と考えて間違いないと思います。

画像10

ちょっとだけかっこよくなったリアルタイム画面


従来GAとの考え方の違いは、、、

計測が基本イベント単位に

 大きな違いとして、GAではPageViewとイベントは別のカテゴリーの計測対象として扱われていたが、GA4におけるPageViewはEventの1種という扱いになる。これは、Firebaseの考えと共通になっています。
 これによって、
 ・ページ概念がないアプリ
 ・アプリとwebを横断した計測(アプリ内webviewでの行動)
がより違和感なく扱えると思われます。

発火ポイントを独自に設置して取得するイベントに対して、独自の名称 + 複数種類のパラメーター付与可能

従来のGAのカスタムイベントに近いですが、パラメータ付与が自由である点が異なるといえる。
・メリット
  自由度が高くなる
・デメリット
  パラメーターをプロジェクト内で共有しないと、何の値なのか分からないくなる)

 また、カスタムイベントに関してはGoogleとして推奨する名称ルールがあり、それに従うほうが今後の集計でメリットが出るとの話があります。

自動取得イベントがある(管理画面で設定)
  デフォルトで用意されているイベントは、管理画面で取得ONに設定することで、カスタムで設置しなくてもよくなる。
 ・スクロール
 ・外部ドメインクリック
 ・動画再生
 ・ダウンロード
 etc
動画に関してのイベントは、最近の傾向を汲み取ってより便利になったといえます。

ユーザー単位のディメンションはユーザープロパティ

「イベント」とは別に、ユーザー(後述する方法でIDが振られる)ごとに、「ユーザープロパティ」と呼ばれる、値や文字列を入れる箱が使える。

 自動取得ユーザープロパティがある

GoogleSignal と呼ばれるクロスデバイス(デバイス横断計測)が可能なIDが付与されるようです。
 GoogleSignalは非クッキーであるとのことで、近年厳しくなるクッキー制限に対応してきたと考えられます。ただし、Googleログインかつ広告最適化ONのユーザーのみ、のためどこまで普及するか次第で利用価値は変わると思われます。

カスタムユーザープロパティが設定可能

 イベント同様に、カスタムが可能。GA4の集計画面で扱えるのはmax25種類(bigqueryではそれ以上可能)

GA4のダッシュボードでWEB解析する際に注意すること


 セッションの扱いが変わる
  セッション時間が30分固定
  流入元変わったときの挙動が新しいセッションにならない
 
 ダッシュボードで直帰率は出ない 
  代わりに、エンゲージメント指標が追加
  これは、セッション時間10秒以上・イベント発生2個以上・CVイベント発生 のいずれかを満たす とカウントされる指標で、
  (全体セッション数 - エンゲージメント)が直帰数に近い概念になりそう。
  どうしても従来と同じ直帰率を知りたい場合は、BigQueryを使ってローデータ解析をするという手段もあり。


2. BigQueryとの連携を作る

BigQueryプロジェクトの準備
BigQueryの利用には、GoogleCloudPlatformのアカウント取得やクレジットカードの設定が必要となりますが、ここでは割愛します。
まず、BiqQuery(以下、bq)に新しいプロジェクトを作成

画像1

一定数以上の文字数にしないと、勝手に数字が付与されるので注意

GA4へのアップグレード

GAの管理画面からの操作

画像3

画像4

この画面になればGA4に完了している。

画像5

新しくなったリアルタイムダッシュボード。こちらに自分のアクセスが入っていれば、GA4でのイベント取得ができている。基本的にはGAタグそのままで取得可能。

BiqQueryへのデータ連携出力リンクの設定


GA4管理画面より、BiqQueryリンク設定に入る

画像6


「リンク」を押す

画像7

最初に作成したbqプロジェクト名を選択し確定

画像8


リンク設定の「頻度」はbqへのデータ吐き出し頻度となりますが、毎日をおすすめします。ストリーミングはリアルタイムですが、高額となる可能性があるため注意

画像9


BigQueryでのデータ確認


うまくリンク出来ていれば、翌日7時以降に前日分のイベントデータが連携して来ます。
analytics_xxxxxxx 配下に、events_xxxxxxxというネーミングルールで作成されます。

画像2

最後に

 以上、GA4とBiqQueryへの連携の方法について説明しました。
 GA4のダッシュボードはまだ未知の部分が多いですが、bq連携自体は以外に簡単という印象。
 GA4のカスタムイベントの自由度、bqのクエリ処理と、接続できるデータポータル等のダッシュボードツールの組み合わせで、今までのGAで出来なかった柔軟な可視化や分析ができる期待が大きいと思います。
 次は、bqでのウェブ分析・集計、レポートの方法について書いてみたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?