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言葉のことばかり【いぶし銀】

シルバーの現実味

ひさしぶりに大学の同級生と飲んだ。
あたりまえだけど、同じ世代なので、
おんなじだけ歳をとっている。

お互いの関係は変わらないのに、
話す話題だけが、
やっぱりちょっと歳をとっている。
妙に健康のことだったりしてね。

おいおい。ジジくさい話題は
まだまだ早いんでは…とも思うが、
気の置けない仲間だから、
それはそれで楽しかったりする。

このままいって、もっと歳とったら、
「おまえはもうシルバーシートに座るのか」
「いや、オレはまだまだ」とか、
そういう話題になるんだろうなあ。

おんなじように会話してるのに、
話題だけがスライドしていくのがおもしろい。

爺さんの自分なんて、
考えたくない気もするが、
それはそれで悪くないような気もした。

シルバーの権利

お年寄りって、何歳くらいから、
シルバーシートに座る権利を持つんだろう…。

もちろん、公式に決まっているわけもないが、
やっぱりお年寄り同士の間では、
暗黙の了解みたいのが、
あるんではないだろうか。

人によっては、意地でも座らないってタイプも
いるんだろうねえ。

自分がそういう歳になったとして、
最初に座るときはやっぱり、
勇気がいるんだろうな。

「銀席デビュー」みたいな感じか…。

お年寄りは毎日おんなじバスで
病院に通ったりするから、
若奥さんの公園デビューと同じようなドラマが
きっとあるんではないかと思う。

いくつになっても社会はきびしい…ってことか。

ちなみにシルバーシートがシルバーなのは
白髪のイメージではない。

シルバーシートという名前になったのは、国鉄がこの座席を導入する際に、他の席と区別するため、銀色の座席モケットを使用したことが理由。 このモケットの出所は、東海道新幹線の初代車両である0系。 たまたま余っていた新幹線用のモケットを転用したことで、この名前が生まれたのです。

https://www.tetsudo.com/column/629/

まあ有名な話ですね。

銀のイメージ

銀はそれ自体、高価なイメージもあるが、
同時にナンバー2な印象も拭えない。

金があってこその銀というか、
銀って言われると金は?って聞きたくなる。
生まれついてのナンバー2。

東京の銀座はナンバー1な感じだが、
「金座」ってないのかな?といつも思っていた。

調べたら金座は日本橋の、日銀本店が
あった場所だったそうです。(今はない)

色もね。いぶし銀って言うけど、
なんか渋い。

銀は金を目指さない。

銀は二番目だけど、金に憧れてない。
二番目ってかっこいいって考え方もある。
と言うか、一番ってちょっといやらしい。

金のイメージは偉そうでちょっと無神経。
そういう感じの人っているよね。
金時計とか金のネックレスとか、
あ、あくまで個人の感想です。

勝手なイメージですが、
パーフェクトってつまらない。先がない。
銀にはまだ決まってない未来がある。

なので僕は銀が好きです。

電車にゴールドシートがあったとしたら
あんまり座りたくない。
王様の席みたいでちょっと恥ずかしい。

次回の言葉は「らちがあかない」です。


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