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【おもしろいの正体:14】なぜこのおもしろさがわかってもらえないのかと思う人へ。

基本クリエイターは
自分は天才だと思っている。

傲慢、ですね。
ですがそのくらいじゃないと恥ずかしくて
モノづくりなんてできないので、
基本的には、そうあるべきだと思う。

そして彼はいつもこう思っています。
どうして自分がおもしろいと
思うものが理解されないのか。


それは周りがバカだから。と思う。

孤独を感じます。
なかなかわかってもらえないから、
同じレベルの話し相手が欲しいとも思う。

だけど同時に、
同じレベルなんていない方がいいとも思う。
そんな人が現れたら焦ってしまう。

だから
自分と語り合えるのは自分だけだから。
なんて言い訳したりします。

子供ですね。
だけど子供じゃないとやってられないです。

さて、そこまではいいとして、
その先どうするかですね。

時代が追いつくのを待つか。

よく言いますよね。
「時代が俺について来れないんだ」

なかなかかっこいいですが、
ゴッホみたいに死んだ後に褒められても
しょうがないので、

少し俯瞰で、自分を見てみることを
おすすめします。

まず最初に
思いつきがある。

企画とかアイディアっていうと、
いかにもプロフェッショナルな仕事、
な匂いがしますが、

これって要は思いつきです。

すごく大事なものなんだけど、めっちゃ軽い。
てか軽い方がいい。

なんかのタイミングで、ふと形になるもの。
ただ軽いからってすぐに出てくるわけでもない。
それを思いつくためには、
ずっとモヤモヤモヤモヤ
考え続けていなければいけないです。

どういうときにアイディアを思いつくんですか、
って聞かれることがよくありますが、
きっかけなんて決まってないです。

ただ思いつくためには、
ずっと考え続けていなければならない。

考え続けていればふとしたタイミングで
なんかが降りてくる。

これを専門用語で
「神が降りてくる」
と言います。

そして、そのタイミングは、
ほとんどの場合締切の直前です。

もちろん自然に形になることもありますが、
それはかなりラッキーで、
ほとんどの場合はそのモヤモヤを
くっつけたりちぎったり、
強制的に形にする必要があって、
それはテクニックです。

なので問題は
いつその強制的粘土細工を行うか、
で、それはギリギリ間に合うタイミング、
ということになります。

神が降りてくる、と言うよりは、
強制的に神を降ろすってことかもしれません。

で、考えたものを世の中に出すわけですが、
もちろんそのすべてが
ヒットするわけではありません。

当たるものもあれば、はずれるものもある。
そして、はずれるものの方が圧倒的に多いです。

もちろん、
どっちでもいいと考えているわけではなく、
すべてヒットさせたい。

自分がおもしろいと
思ったものがなぜウケたり
ウケなかったりするのか。

自分ではもちろん、
全部おもしろいと思って作っています。

でも、こんなに面白いのに
なぜか当たらないってことも多い。

一方で、他人が作った似たようなものが、
当たる
こともある。

理不尽だなあ。何でかなあって考えるわけです。

一方で、ヒットを連発させる人、ってのがいる。
側から見ていて、これってそんなに面白いかな~
って思うものでもなんか話題になっちゃう、
みたいなのがある。

もちろん、有名な人がやってるからヒットする、
ってこともあります。

でも、意外に
「この人がやってるからヒットした」よりも、
「ヒットしたと思ったらまた秋元康だった」
みたいなことの方が多い。

自分の好きなことばっかりやってるのになー、
お金かけてるからできるんだよなー。
とか思ったりするけど
それはほとんど言いがかりです。

一方、自分はなんでうまくいかないのか。
「作るものの幅が狭いからな~、
 同じことばっかやってっからかな。」
なんて思ったりもします。

ポイントは世の中の感覚と、
自分の感覚の「違い」

なぜ同じようなものでも、
当たったりそうでもなかったりするのか。

ポイントは世の中の感覚と、
自分の感覚の「違い」
みたいなもんだと思っています。

たとえばこれ
「今季の最高タイムが世界8位ですから
 メダルが期待できますねえ」

オリンピックのちょっと前とかに
テレビでよく聞く言い回しですが、
よーく考えるとちょっとおかしい。

今年の最高が8位って
実はそこがピークかもしれない。
ここから上り調子な根拠なんて何もないのに
こういうことすぐ言う。

で、どうなるのかと言うとだいたい7位…とか。

「なんだよ。がっかり」ってなる。
こういうこと、すごくよくありますよね。

彼としては7位は自己最高で
すごくがんばったのにがっかりされてしまう。

環境が変われば
見え方が変わる。

テレビが作った「期待」という空気と、
彼の「がんばり」にズレが生まれて、
結果から伝わる「印象」が変わってしまった。

こっちが同じでも、環境の方が勝手に
ハードルを上げてしまった
ということです。

自分のがんばりだけじゃない何かが
印象には大きな影響を与える。

つまり、自分の作ったものが面白いかどうか、
と、それが世の中からどう見えるか、とは、
同じようでちょっと違う。

それが見られるときの環境の違いで、
目立ったり、目立たなかったり、
すごく変わるということです。

この辺の話、もう少し続けます。
次回は

【おもしろいの正体:15】届く表現は、自分と世の中の関係においてのみ成立する。

気が向いたら、また遊びに来てください。

いつも「おもしろい」を探してるクリエイターへ


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