私にとっての離婚

私は産後3か月で離婚をした。

あの頃は今よりも幼稚だった。専業主婦の母に育てられた私は、結婚=専業主婦…とまではいかなくても、子供さえ産めばつらい仕事から解放されるとつよく思い込んでいた。そもそもが、仕事から解放されたくて結婚に逃げたような部分もある。頭がお花畑だったんだ。恋愛は何度かしたけれど、本気ですきだった彼を無理やり自分であきらめてから、すべての感情がストップしたようで、誰のことも好きになれなかった。理性的な自分でいられなくなった恋愛が怖くなっていたからか、無理やり心を閉じ込めて彼をあきらめたせいか、本当に誰のことも好きになれなかった。

こんなこと、本当に失礼なのだけど、手っ取り早く結婚してくれることが誠実であると思っていたりもした。相手が誰でもいいわけでもなかったけれど、特別な深い愛情が育ってから結婚したわけではなかった。

それでも相手を幸せにしたい気持ちはあった。でも、そもそもが、難病もちだった旦那さんに対して同情の気持ちが大きかった。見下しているつもりはなかったが、偽物のやさしい自分に酔っていたかもしれない。どこまでも自分中心だった。

旦那さんは病気を理由にどんどん甘えが大きくなっていって、最後は産前に仕事を辞めて転職を繰り返し、家庭内オレオレ詐欺の状態になり生活が破綻して、私は親に頼って離婚をした。あの頃はすべてを彼のせいにした。

離婚さえすれば幸せになれると思っていた私は、離婚後三か月たって、それは間違いだったことに気づいた。

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