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【読書のキロク】教職大学院って、どうあるべき?【もう一度読みたい本】

こんばんは、"もっちゃん"です。

今日の読書のキロクは個人的にはもう一度深く参照したいです。
研究の過程で、一度は参考にすることがあるだろう、という本だったので、キロクに残します。

○今回読んだ本:『新時代の授業研究と学校間連携の新展開』 日本教育方法学会編 図書文化社

Amazonの紹介ページですが、ご参照いただければと思います。

⓪概要(目次)


教師の力量形成と授業改善を行ううえで欠かせない授業研究。本書ではおもにICT機器の導入やChat GPTの出現など,近年の学校教育をとりまく環境,学校(種)間の連携から授業研究について考える。
第I部では,日々変化する授業研究の現状と課題について,第II部では,学校を軸とした学校種間や学校間の連携について,第III部では,国際授業研究学会における授業研究の動向と課題について研究報告の動向を紹介し,これからの時代にどのような授業研究が考えられるのかを検討する。

Amazon紹介ページより引用

個人的には、授業研究そのものについて知識を深めたく読みました。
正直なところ、第Ⅰ部と第Ⅲ部はしっかり読んだつもりですが、第Ⅱ部はけっこう流し読みをしてしまいました。

第Ⅰ部や第Ⅲ部に関しては、後々参照することも多いと思います。
(だから今回はあまり触れません。)

第Ⅱ部については、学校間の連携が主なテーマでした。非常にわかりやすくまとめられていました。

第Ⅱ部の最後には、教職大学院について書かれたチャプターがありました。
自分も教職大学院に身を置いているということもあり、そのあり方について考えさせられました。

①教職大学院の目指すところは?

第Ⅱ部第5章は、『Action Researchと教師の専門性開発』というタイトルで、静岡文化芸術大学の倉本氏によって書かれたものです。

この章では「主観性」と「客観性」という言葉が多く使われています。
ものすごく端的に言えば、教員(実践者)が実践の中で主観的に感じてきた「実践知」を、より客観的な視点から捉え直し一般化していく。固有の知からより普遍的なものにすることが大事だよ、ということでしょうか。
(誤解があったら申し訳ありません。)

また、横浜国立大学教職大学院(YNU)のHPのアウトラインを引用しながら、教職大学院生のアクションリサーチのあり方について書かれています。

「理論と実践の往還・融合」ということは、教職大学院生ならば何百回と聞かされていることかとは思います。その意義というか大前提について書かれているように思います。

②気になる点:学卒院生の存在

個人的に気になっているのは、この章はすべての教職大学院でのアクションリサーチについて書かれているのか、ということ。

現職の院生として通っている私からすると、非常に納得のいくものではあるのですが、学卒の院生がどのように感じるのか、という点はとても気になります。

この章では、「理論と実践のバイリンガル」的なことを書いてありますが、学卒の院生も同様のものを目指していくのだろうか。極端な話、学卒の院生と現職の院生の最終的な目的地は異なるのか。

教職大学院の理念に関する理解が自分の中で足りていないとも思うのですが、そこが気になるところでした。

ぶっちゃけてしまうと、こうした本を読む時に、現職の院生を想定して書かれているものが多いように思っています。学卒の院生の存在をどのように考えるのでしょうか。

③学卒の院生がいてくれて嬉しい!

上のように考えるのも、現在教職大学院に通いながら、学卒の院生のすばらしさを日々感じているからです。

現場での経験が無い、ということを引け目に感じているように感じないこともないですが、現職の教員と忌憚なく意見を交わしてくれます。

自分も学卒のフレッシュな視点、また学部で学んできた最新の知見等から学ぶことばかりで、毎日がとても刺激的です。

自分は他大の出身でもあるので、大学の事務的なところなんかは、学卒の院生にオンブにダッコでございます。

そんな素敵な学卒の院生たちがいるからこそ、教職大学院での学びは素敵なものになっていくのではないでしょうか。

だからこそ、教職大学院を考える上で、その存在についてはもっとフィーチャーしてほしいものだな、と思います。教職大学院を語る上では欠かせない存在なのではないでしょうか。


そんなことを考えた1冊でした。

この本については、教職大学院については正直メインではないところかとは思います。授業研究がメインのテーマになりますので、そこはお間違えのないようお願いいたします。

今回気になったところは、かなりピンポイントすぎると自覚しております。


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