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【スノーボード通訳】THE DAY. HAKUBA / Garagara

スティープなオープンバーン、八方尾根ガラガラ沢を滑るために設計されたスノーボード。
既視感のあるシェイプ。そう、カップアイスについてくる木のスプーンのような形をしている。
AlpsモデルはこのGaragaraのシェイプを一部継承しているという。

兄弟

有効エッジは短めで、ワイデストポイントからノーズまでが長く取られている。White Space のMontanoとは逆の発想にも見える。
TDHには珍しい、低めのキャンバー、ノーズテールのキックも抑えられている。

右White Space / Montano 152

パウダーボードではあるものの、圧雪のターンも気持ち良い。しっかり踏み込める硬めのフレックスだが、対してトーションはマイルドで自由度が高い。ロングターンからショートターンまで切れたカービングを可能にしている。
フリースタイルの名残を残すテールは、オーリーの反発をそれなりに感じられる。リップの整ったキッカーよりも、ナチュラルヒットにあるような落ち系や壁などに合わせやすい感触。

ガラガラ沢のようなスティープなアルパインBCでは、抜群の高速安定性を発揮する。パウダー内では接雪面が長く発揮され、ノーズからテールまでしっかりと乗り込める。前足を踏み込み荷重することで、縦に切り込むラインを描き目当てのバンクまでスピードに乗せてくれる。ターン後の減速もなく、さらに次のバンクへのエントリースピードを保つ。
計算されているのかたまたまなのか、トーションの扱いやすさが、二股水力発電所までの林道を優しく走らせてくれる。ニクい心遣い。

ツリーランの取り回しはやや劣る。地形を感じられるダイレクト感のある乗り心地ではあるものの、木々の間を縫うような細かいターンは力技でこなす印象。浮力もあまり感じられない。

限定品に弱い私は赤モデルが、20本限定ということで買ってしまった。圧雪カービングにこだわりがあるわけでもないので、正直なところ乗り味はあまり期待していなかった。
初めてこのボードでガラガラ沢を滑った時には、パウダー高速域での安定性を体験し、ここまで地形に合わせたボードが今までにあったかという感動を覚えた。
TDHでは2作目(3作目?)となるこのモデル、いまだに愛用しているユーザーも多いという。既に生産終了していることもあり、大事に乗りたい1本だと思っている。

聖地滑走


次回作Garagara2も楽しみ!

#スノーボード通訳士
#thedayhakuba
#garagara
#ガラガラ沢

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