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ろうそくを見続けて泣いた話

コロナで変わったことといえば、インスタライブを見ることがめちゃ多くなりました。
みんなやってますよね。

かくいう僕も何回かさせてもらって、作り手のメディアがいよいよメディアコンテンツ作り出した、とそういう目で見ています。

昨日というか、今日たまたま2時前に目が覚めましてね、(いつもこういう時間に起きてしまうから、これは老化と諦めている)あーあ、また起きちゃったよ、とおしっこに行くと、「@fukuintea さんがインスタライブを始めました」というお知らせが届いたのでした。

おいおい、こんな時間になんやねん、と思ったのですが、繋げたらろうそくがついてる。しかもうちのろうそくです。

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「こんな時間になにやってんねん」が僕の最初のコメントでした。
見てる人は4人。4人て…笑

ずっと見てたんですけどね、ほんとになにも起きないんですね。ただろうそくが燃えていく。段々飽きてきましてね、なんかちゃうなー、と思って気づいたのは、「あ、おれの部屋明るい」ということでした。

部屋の電気を消して、モニターの照度をミニマムに合わせてみたら、あら不思議。全然見え方違う!!

画面越しのろうそくの見方はこれに決まりです。
1.部屋の電気を消す
2.モニター照度をミニマムにする

あーあ気持ちええなー。そして1時間経過。ここで3時。するとラブストーリーは突然に、よろしく、別れが突然訪れます。インスタライブは1時間がリミットです。強制終了です。

なんだよー、いいとこなのにー。
あーあ、消えるとこ見たかったなー…

と思ってたら、シーズン2がすぐはじまった!!
うれしい!やるやん、fukuintea!

僕「まさかはしごするとは。嬉しいけど」とコメント。
fuku「消えるとこ見たいでしょ」とレス。
わかっとるな、わかっとるな!fukuintea!!

そのうち、
「あとどれくらい燃えますかねー」というコメントが入り、
「今夜がヤマです。覚悟してください。」
というレスが入ったあたりで、
画面の中で燃えてるろうそくが擬人化していきます。

穏やかに逝かせてあげたい家族(視聴者)といまベッドの上で横たわって息をしているろうそく。

「もう長くないと思う」「一気に火が小さくなるよ」と僕がコメントしたら、案の定、ろうそくの灯りが小さくなり、弱々しくなってきました。

4人の視聴者はその様子をじっと見つめます。
もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、途中、増減はあれど、最初から見てる4人です。この始末を見届けられるのは、僕たちだけです。そう。もはや家族。

そして、最後がやってきます。
炎はさらに弱々しくなり、パチパチという音を立てながら、消える…と見せかけてまだ消えない。
まだ生きてる。
力が入る。

穏やかに逝かせてあげたい、と思いつつ、生きてほしいと願う親族。
穏やかに逝きたいと言いつつ、最後苦しくて足掻くろうそく。穏やかに消えてくれると思っていた家族のざわつき。

ろうそくが消えたあと、
映画のエンドロールのように、画面は暗くなり、しばらく誰も何も発しませんでした。

すごい。なにこれ。

気づくと涙まで流しているではありませんか。

いい映画を見たあとの清々しさ。

大切な人を看取った愛おしさ。

以下はfukuinteaとのやり取り。
気分はお通夜の席。

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本人の許可は得ずに載せていますので、アカ名は伏せています。(でも特段、載せたらだめな理由はありませんので、どっちでもよかったのですが)

そして、4時少し空が白みを帯びてきました。
ろうそくの役目が終わったんだなーと思いました。
夜をあたため通したろうそく。
はじめての体験でしたが、あまたあるろうそくが、「あのろうそく」になった瞬間でした。ものにいとおしさを感じるのは、こういうことなんだな、と思いました。

そういうわけでとってもいい時間でした。早起きした甲斐がありました。

ここからは余談ですが、"必然"というワードは、僕がやってるfacebookページ「火の話」でこないだとりあげたテーマでした。

時間も人数もろうそくを見るというコンテンツも見事な必然。

最後ちょっと宣伝します。明日なんですが、火の話×民藝(3) 私ー平凡ー をライブでやります。このエピソードも盛り込む予定しているので、よろしかったらご覧ください。

また書きます。

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